【場地圭介】ペットショップの店員にパンツ見られました
第15章 【番外編】私と圭介と愉快な仲間たちと
「……だ」
「ア?」
「やだ! まだお酒飲みたいー!」
「ハア!? 一番飲んでたくせにまだ飲むつもりなのかよ!」
「買ってきた焼酎まだ開けてないもん!」
「もん! じゃねーわ!」
「せっかくみんな明日お休みだから潰れるまで飲むのー!」
「もう半分以上潰れたワ!」
「まだ圭介とドラケンくんがいるもん!」
「俺らしかいねェんだよ!」
「……わかった。ドラケンくんと二人で飲んでくる! おやすみ圭介!」
「待てコラ。そう言われて、はいそうですかって素直に逃がすと思ってンのか? ア?」
「可愛い彼女が言ってるんだから逃がしなさいよ」
「そういうとこは可愛くねー」
なんて言いながら私の頬をびよびよと引っ張る圭介は、どこか楽しそうに口の端をあげている。なんてやつだ、人の揚げ足をとるなんて。
「しょーがねェから付き合うワ」
「おっ」
「酔ってドラケンに襲いかからないか心配だしな」
「そんなことしないから!」
「わかンねーだろ?」
普通逆でしょ! 彼女が襲われないか心配するのが定石ってものでしょ! ……いや、相手はあのドラケンくんだから間違いようもないか。ドラケンくんが酔ったからって女の人に手を出すところが全く想像できない。
「お、戻ってきたんだな」
「このアル中が飲む飲むうるさくてよォ」
「アル中じゃないから!」
「どうだかなァ」
圭介の言葉にダンッと焼酎のビンを机に叩きつける。
「あんたたち覚悟しなさいよ」
私の言葉に口の端をひきつらせる二人などお構いなしに、どぷどぷと焼酎を注ぎまくる。
「さっさと潰れときゃよかったワ……」
「同感……」
「あんたたち、ひよってんじゃないわよ!」
さあ、楽しい夜の幕開けだ。
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