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【鬼滅の刃】獣柱は皆のお気に入り(R18/BL)

第2章 アイツは、あぁ見えて甘えん坊 ( 隠の後藤 )




コイツの言葉に、お館様は優しげな表情を向けた。

「 柱である事を口外するのが嫌なら、それでも構わないから。柱として私に力を貸してはくれないだろうか? 」

「 ……っ、俺で良ければ。この命…お館様に捧げます 」

「 ありがとう、青牙。けれど…命は大切にしてね。皆も、彼が柱である事は内緒にするんだよ。いいね? 」

「「 はっ…!! 」」

多神が柱である事は、今いるメンバー以外が知る事はなく、それを口外してはいけないってルールが追加された。

彼が人外であり、柱である事を余り認めたくないようだった為に、お館様はそれを許した。
それでも、柱と同等の任務は遂行していく為にコイツが忙しいのは変わらないし、強い敵と戦っていくのは変わらなかった。

俺が出来る事は、いつも運んだり怪我の手当てをする事だった。

そして直ぐに、多神の弟弟子であり冨岡、錆兎、真菰という3人がアイツの傍にいるようになった。

俺の役目は終わっただろうか…なんて、思ったが…
そんな事はまったく無かった。

俺達はいつしか16歳になっている。

「 後藤〜 」

「 ゴラッ…!急に抱きついてくんなよ! 」

蝶屋敷にて、任務後に怪我をして治療を受けてるはずのコイツは背後から抱きつくなり、隠の帽子の上から頬を摺り寄せてくる。

「 だって…。錆兎が、男のクセに撫でられるの好きすぎるだろ!とか怒るんだぜ?別にいいよな…好きなもんは好きなんだし… 」

「( え、なに…。俺が知らねぇところで撫でられて喜んでんの?それはそれで…モヤっとすんだが… )」

多分、真菰辺りが撫でてるんだろうが…
それでもイラッとすれば、顔を背ける。

「 知るかよ。勝手にやってろ 」

「 えー、そんな事言わないでくれよ。後藤、俺を慰めてくれ …」

なんで俺が、錆兎の事で落ち込んだコイツを慰めなきゃいけないのか全くわからないんだが。
それにモヤっとするから、腹が立つも…

永年一緒にいるから、仕方ないと盛大な溜息を吐いては手を動かし頭に触れ、黒髪をくしゃりと撫でる。

「 ふふんっ…ありがとう 」

「 …別に 」

本当は知ってんだ…。
コイツが、落ち込んだ時に俺のところに来てくれんの。

でも…素直になれないんだ。




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