第5章 狼は猪を育てる（ 嘴平 )

偶々近くにいたから…。
俺が誰かを抱く時なんてそんな理由でしか無い。

「 っ、くっ…いつまでも…乳首、しゃぶってんじゃねぇ！ 」

熊の毛皮の上に寝かせ、首元や胸を舐めて愛撫していれば、痺れを切らしたのか文句言ってきた伊之助にクスリと笑えば、片手を下へと当てズボンとして使ってる熊の毛皮を下ろして、ふんどしを外す。　

「 そうだな、こっちはキツそうだ 」

「 っ〜！ 」

全て脱がし終え、全裸にすれば軽く股を開いてる伊之助の陰茎に触れ、文句を言う割には勃起してるそれを軽く掴み上下に擦れば、腰を反り顔を背けた。

「 は、っ…くっ、そ、ッ！ンッ… 」

首筋や胸元を舐めていたのを止め、顔を上げては奥歯を噛み締める唇を舐めれば、フッと開いた為に咥内へと捩じ込む。

「 ンッ…ん、ンッ… 」

思ったより素直に受けると思い、そのまま舌先を奥に埋め、舌を探れば悩まし気に眉を寄せ、自らも擦り合わせてきた。

やけに懸命な様子だと思えば、舌先を解いたコイツは口角を上げる。

「 勝負か…？受けて立つ 」

「 口吸いの勝負か、悪くないな… 」

「 だろ、ンッ…っ、ンンッ 」

どんな事も勝負として変換するのは面白いが、其れでもお互いに舌を重ねていれば、伊之助は腰を震わし始め、物足りないのか腰を揺らし、手の平へと擦り付けてくる。　
それに気付けば擦るのを速め、舌先を吸えばコイツは身体を震わし、下半身に力が入る。

「 っ！！！ぁ、グッ……！？ 」

ビクッと大きく跳ねた伊之助は、自らの腹へと精を吐き出せば、舌先を解き顔を背けて息を吐く。

「 はぁ、はっ…… 」

「 ちゃんと剥いてるから、先も出るな 」

「 ば、かっ、今さわんな、ぁ…っ！？ぐっ、ッ！ 」

「 伊之助、気持ちいいんだな。擦られらの好きか？ 」

「 わか、んねぇ…。口吸い…の？ほうがいい… 」

ほう、素直に好きな方を言った事に褒めるように頭を撫でては口付けを交わせば、
目をトロンっと溶かしながら受け入れる。

流石、若いだけある……。

達したばかりなのに硬さが維持されてる陰茎を擦っていれば、彼は小刻みに震え、俺の隊服へと爪を立てる。　

「 ま、って、く、れ…ぁ、でるっ…っ〜！！！ 」

2度目の精を吐き出し、薄くなったそれを数回に分けて腹へと飛ばした伊之助に、止めてやることはしない