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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第12章 鋼メンタルの宇宙人


おウチデートから三日が過ぎた。

シェラザード様から、主人公の家へと抗議をしたと聞かされた。相手は超有名は公爵家。かなり、驚き平謝りされたらしい。

そして、主人公はあの翌日から学園に来ていない。どうやら、家で自宅謹慎させられていると教えてくれた。主人公の行動を止めきれなかった事によって、シェラザード様を怒らせたことは少なくともあの王子にダメージを与えたのだと思う。

だって、あの日、傷ついた顔をしていたから。

フト、私は思った。本当なら、あの強さは悪役令嬢である私が持ち合わせるものではと。私・・・泣いちゃったしな。

思わず溜め息が出そうになる。

そんな時、優しく触れられる頬。今、シェラザード様は私の膝枕でお休み中だ。視線を下げれば、アメジスト色の瞳が私を見ていた。

「冴えない顔をしている。心配事か?あの事なら、出来る限り優しくするつもりだから安心しろ。」
「あの事?」
「夜伽のことだ。」

いきなり爆弾を落とされて、狼狽えることしか出来なかった。でも、ニヤッと笑う顔を見て、ワザとそんなことを言ったのが分かる。

「揶揄うなんて酷いです。」
「ん?では、激しい方がお好みか?」

増々、私の顔が赤く熟れて行く。頭から吹き出しそうだ。

「アメリアが望むなら、それでも私は構わないが?」
「望んでませんっ!!」

楽し気に笑うシェラザード様を見て、これも揶揄われているのだと理解した。

「本当に酷いです。」

プイッと顔を背けると、シェラザード様が体を起こした。そして、そのまま抱き入れられる。

「少々揶揄い過ぎたな。すまない。機嫌を直してくれ。」

あちこちにキスを落として来るシェラザード様。そして、私の目を覗き込んできた。綺麗で優しいその眼差しに、つい機嫌を損なっていることを忘れてしまいそうになる。

「アメリア・・・。」

私の名を呼ぶ声は、どこまでも甘く聞こえた。

「アメリア?」
「本当に、ズルいです。もう、怒っていません。」
「そうなのか?もっと、甘やかそうかと思ったのに。」

もう、お願いですから・・・ここは学園内なんですって!!

「どうして私を見ない?」
「恥ずかしいんです。もう、本当に。」
「今は、心をドロドロに解かす期間だ。私のやれる限りで甘えさせてやるから慣れろ。その後は、この身体だがな。」





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