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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第8章 縁者の結束


「シェラ、今度、ウチの店にアメリアを連れておいで。歓迎するから。」
「ありがとう、ルーズベルト。」

お店?商売されているの?

「ミスツ家は、他国との貿易を手広くやっているんだ。珍しいものも置いている。今度、案内しよう。」
「アメリアは、魔法は?」
「カイン家は、魔道具を扱っている家系だ。そちらも、機会があれば案内しよう。」

是非、見てみたいけれど・・・魔道具が高額なのは誰もが知っていること。軽い気持ちで行きたいとか見たいとか言えるところではない。

「リンクス家は、織物が有名なんだ。今度、シェラと一緒においで。僕とアランが案内するよ。」
「ありがとうございます。」
「昼休みももう終わりだね。また、一緒にランチしよう。」

皆と別れて、教室へと向かう。

今日は本当に有意義だった。というか、初めてシェラザード様以外の人といて穏やかな時間だった。

そっか・・・女性が少ないのか。同性の友達欲しかったんだけどな。こればっかりは仕方ない。

「どうだった?」
「楽しかったです。皆さんいい方ばかりでしたし。本当に仲がいいんですね。」
「その内、それぞれの友人たちも紹介しよう。」

きっと、友人たちもいい人なんだろう。と言っても、やっぱり少しは身構えてしまうけれど。

でも、みんな顔面偏差値が高くて、モテるんだろなぁ。同じ銀髪でも、碧眼と紫眼では印象が凄く違う。

「どうかしたのか?」
「いえ、シェラザード様は素敵だなとしみじみと思っていただけです。」
「そうか。ありがとう。」

今、ありがとうって言って、笑った?笑ったよね?いつものお澄まし顔も素敵だけど、この微笑みは最強だと思う。

「大丈夫か?顔が赤いが。」
「条件反射と言いますか、その・・・当然の反応と言いますか・・・。」
「あまりその様な顔をするな。口付けしたくなる。あ、更に赤くなった。本当にお前は愛らしいな。」

また教室まで送ってくれ、別れ際、こめかみにキスしては去って行ったシェラザード様。後少しで、またしてもぶっ倒れそうになりました。

平常心・・・。

去り行く後ろ姿を見て、思わず息を吐いた。

もうっ、好きが辛い。神様、シェラザード様と出会わせてくれてありがとうございます。普段の居心地悪さなど、今の私には些細な事になりつつあります。
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