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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第8章 縁者の結束


「そっか、女の子だったな。」
「女の子?」

アラン様に言われた言葉を疑問で返してしまった。

「え、違うのか?まさか、そんな成りして男っ!?」

そこで、盛大に吹き出したのはシュバイツ様だった。そして、突っ込みを入れたのはシェラザード様。どうやら、アラン様は天然らしい。

その事で、つい私も笑ってしまった。

「なんだ、ちゃんと笑えるじゃないか。うん、安心した。」
「ずっと、しんどそうだったもんな。」
「そうだな。確かに。」
「シェラの婚約者になったアメリアを、私たちは歓迎する。だから、困ったことがあれば何でも相談していい。」

紹介された順番で、彼らは私をちゃんと言葉に出して歓迎してくれた。そして、今の私は大号泣である。

きっと、こんな人目に付く場所でのこの顔合わせは、私の為なのだろう。周りの人たちに、知らしめる為に。

「あのシェラが、ちゃんとアメリアを介抱してる。何か、すっごく新鮮な光景。」
「煩いぞ、フラン。幾ら私でも、婚約者ならば介抱する。」
「いい傾向だな。シェラが本当に男色じゃなくて良かった。」
「シュバイツまで・・・。」

でも、全然嫌な顔はしていない。

「ありがとうございます、シェラザード様。もう大丈夫です。あの・・・女性の縁者の方は?」
「あ~、公爵家って殆どが男しか生まれないんだよ。僕たちの母上が久しぶりの女性だったみたいで、生まれた時は凄い喜びようだったみたいだよ。」
「フランとアランの母親は、私の父上の妹だ。久しぶりの女性だと聞いている。」

ということは、後の2人はシェラザード様のお父様の弟。そして、シェラザード様のお母様は現国王の妹君。王子とは従兄弟同士。

「そして、このアメジストの瞳は公爵家の後継者の証だ。」

確かに、一族だけあって雰囲気は似ているけれど、アメジストの瞳はシェラザード様だけだ。

「だから、ロイド様に虐められたらいつでも僕たちに言ってね?ぶっ飛ばしてあげるから。」
「だ、ダメです。王子にそんなこと不敬に当たります。嫌ですからね?皆さんが私のせいで罰せられるなんて。」
「大丈夫だ。確かに物理的にぶっ飛ばすことは出来ないが、遣り用はいくらでもあるから。」

紳士の鏡の様なルーズベルト様がニヤッと笑って、物騒なことを言う。何これ・・・王子に気兼ねしないのは、シェラザード様だけじゃなかったの?







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