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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第4章 告白現場と口止め料


「最近、家業が多忙でな。その書類を纏めるのに時間を要した。」
「だからって・・・また、体調崩したらどうするんですか。って、寝込んだ私が言うのもアレですけど。」
「分かってはいるんだがな。まぁ、その内に。」

いやいや、食事がその内って?

「それと、さっきの事だが。人に話すのは止めてくれ。幾ら頭が弱くとも、あれでも女性だからな。私がこんな事を言わなくとも、アメリアなら話したりはしないだろうが。」

話す相手もいないですしね。

「でも・・・口止めの為の念を押しておこう。」
「えっ?」

何をと思う私の頬に触れる、柔らかい感触。そして、シェラザード様の顔が近い。サラサラの銀髪が私の頬を撫でる。色々と、コンボである。

「クックッ・・・商談は成立出来たようだな。」
「あ、あ、あのっ・・・こういうことは・・・だ、誰かに見られたら・・・シェラザード様に・・・えっと・・・あの・・・。」

この後、私の頭に血が上ってぶっ倒れました。初めてではないでしょうか?シェラザード様の焦った声が聞こえたのは。

だって、私・・・免疫ないですもの。何ですか、口止めって。


「ん?・・・ここは?」

気付いたら、保健室のベッドで寝ていた私。どうやら、あの色気にあてられ倒れたらしいことを察する。起き上がると、保険医が声を掛けて来た。

「顔色は戻ったみたいね。どう?気分の方は。」
「大丈夫です。」
「昨日までお休みしていたのでしょう?また、熱がぶり返したのかもとアシュリーくんが言っていたわ。」

そうか・・・シェラザード様自ら、ここへ運んでくれたらしい。本当に申し訳ない。

「そろそろ授業も終わるだろうから、もう少し休んでいなさい。ご実家には連絡したし、今日はアシュリーくんがお屋敷まで送ってくれるから。」
「えっ?」
「あんな焦ったアシュリーくんを見たのは初めてよ。いいものを見せて貰ったわ。フフ。」
私は・・・穴があったら入りたいです。全面的に迷惑を掛けてしまったみたいですし。それに、私を運ぶところを見られる事になったでしょうから。

非力とは言いませんが、意識のない人一人を運ぶのは大変でしたよね。何とお礼をとお詫びをすればいいか皆目見当もつきません。

頭を抱えていると、保健室の扉が開き人が入って来た。



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