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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第25章 誕生日パーティー


贈り物でバタバタした週末。

アシュリー家で、シェラザード様の誕生日パーティーが行われることになりました。流石、公爵家。来客の人数は半端ありません。

ちなみに、私はと言うと昨日から公爵家に滞在しています。ドレスは公爵家で用意してくれていて、公爵家のメイドさんたちに綺麗にして貰いました。

「シェラザード様、本当に見えませんか?」

そう、私が必死になっているのは、昨晩の情事で付けられたアレです。肝心の付けた本人は、ケロッとしています。

「別に、見えてもいいと思うが?虫よけになるし。」
「虫よけをしないといけないのは、私ではなくシェラザード様の方です!!」

そう力説したけれど、それもどこ吹く風。本当にモテる事を自覚して欲しいです。

「ならば、アメリアが私に付けるか?」
「何をですか?」
「キスマーク。」

全力で付けません!!と言えば、笑っているシェラザード様。どうやら、揶揄われていたみたいです。

「もう、揶揄わないでください。もし、私が賛同したらどうするつもりだったのですか。」
「私は全然気にしない。構わないぞ?本当に見えるところに付けても。」
「し、しませんっ!!」

頬を膨らませて怒っていれば、ギュッと抱き締められあちこちに謝罪の言葉と共にキスの雨を降らすシェラザード様。

「しかし、今日の装いもよく似合っている。綺麗だ。」
「あ、ありがとうございます。」
「本当に、綺麗だ。」

いや~、そんな熱が籠った眼で見ないで~。恥ずかしくて私には処理しきれないから~。


今日は誕生日パーティーと、婚約者お披露目も兼ねている。と言う訳で、怒涛のご挨拶パレードである。

目が回る程挨拶をしては、少し会話をしての繰り返しである。でも、時折、シェラザード様が助け舟を出してくれ何とか大きなパイプ先の挨拶は終えられたみたい。

「ほら、アメリア。果実水だ。」
「ありがとうございます。」
「頑張ったな。」

頬を撫でる手が優しくて、思わずウルッとしてしまう。

「シェラザード様、旦那様がお呼びです。」
「分かった。アメリア、少し休んでいてくれ。直に戻る。」
「はい。」

シェラザード様が離れ、私は一人でバルコニーへと出た。月の綺麗な夜だ。星も綺麗に見える。

果実水で喉を潤していると、下から声が聞こえた。


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