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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第23章 二度目の人生でも初の学園祭


盛大な溜め息を吐いて、了承したシェラザード様。断わっても無駄だと思っているのだろう。

「あっちも、健闘はしてたよ。僕は食べていないけど。で、既に勝敗は決まってる。何を望むつもり?国外追放?それとも、地位の返上?あぁ、あれから引き剥がす?」

楽しそうに提案しているけれど、内容はどれも物騒。

「関わってこなければ、後はどうでもいいです。と言いたいところですけど、勝負ですからね。仕入れの材料費でも払ってもらいましょうか。」
「そう、それもいいかもね。」

きっと、安くないと思う。公爵家が購入する材料なんだよ?それにピタパンそれぞれ250個ずつあったのに、数時間で完売して葡萄飴は、女性に物凄く人気。だった。

「あっ、もう完売したのか。」

今度は王子が来た。

「ロイド、終わったのか?」
「いや、もう一息ってところ。私も食べてみたかったんだがな。仕方ないか。」
「ほら、最後の一個だ。しっかり味わって食べろ。」

こういうところなんだろうなぁ。王子たちが、シェラを好きなのは。王子も受け取って、直ぐに食べてるし。

で、王城の自室になんて・・・流石、兄弟。言うことが同じ。ただ、兄王子の所望する数量は個人が消費するものではなかったけれど。

あ、あのキャラが来た。最後の一口を口に入れるその瞬間をあのキャラは凝視。そして、店の中を見て呆然。

「勝敗は随分前に決まってたよ。シェラたちに負けたから材料費の支払いをするように。」

兄王子に言われて、逆らえなかった様で力なく頷いていた。ちょっとだけ不憫に思ってしまう。

その後、知らされた材料費。ルーズベルト様の家業で仕入れた、各国の材料と言うことで割高になっていたらしい費用。元々、負けるつもりはなかったらしく、支払いもさせる算段でいいものを仕入していたらしい。

各店の令嬢から、シェラザード様に差し入れのお菓子が届けられたけれど一つも受け取ることはなかった。

それでもめげることなく、商品を購入してくれて貢献はしてくれた。

「完売して良かったですね。」
「あぁ。後はルーズベルトに任せる。色んな貴族から、注文されたからな。」

えっ?いつの間に?商売になってたの?

「さて、次はシェラの誕生会だね。」

公爵家で行われる誕生日会。さぞ、豪華絢爛なんだろう。今から楽しみである。




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