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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第22章 癇癪と殺意


「心配なら、私を鎖で繋ぐか?」
「えっ?そ、そんな事しません。」
「私は可能なら、そうしたいのも吝かではないのだが。」

ほの暗い目で、私を見ないでください。ちょっと怖いです。それに、そんな趣味ありませんから。

でも、これで少しは学園生活が穏やかになりそうで私は一安心しています。そう言えば、秋には学園祭がありますよね。

前世でも楽しみにしていた学園祭。死んじゃったから、何も体験出来なかったけど。そう言えば、私って死んじゃったんだよね。

これでも最初は吃驚・・・そう、死んで悲しいとかより、驚きの方が大きかった。私って、薄情なのかもしれない。

「どうかしたのか?」
「シェラザード様、急に寂しくなったので、もっと傍に居て下さいますか?」
「アメリアが望むなら。勿論、そう望んでくれるのは私としても嬉しい。」

って、人恋しくなったからって、そう言う意味で言ったわけではないので私の胸元のリボンを解こうとしないでください。

人恋しいのであって、人肌が恋しい訳ではありませんから。

ただ、抱き締めてくれれば十分です。あ、頭を撫でてくれたり背中を撫で・・・その撫で方、別の意味が籠っていませんか?

それはそうと、初めて学園祭。どんな事をするのだろう?お菓子を作って売ったり、喫茶店をしたり、レストラン・・・って、食べ物を扱うことしか考えていない気がする。

シェラザード様は、人恋しいと言った私をハグしてくれ、頬擦りしています。たくさん、あちこちにキスしていますし・・・段々と身の危険を本能的に察知している私は正常でしょうか?

だから、胸元のリボンを解こうとしないでください。やっと、穏やかな毎日が戻って来たんです。

平和を堪能しましょう?

って、まぁ、キスくらいなら構わない・・・その手、何処を触ろうとしています?気のせいではないですよね?

確かに、今は公爵家のシェラザード様のお部屋ですが、流石にその続きは不味いです。明日も学園はありますからね?

私もスリスリして、ハグしておきますね。
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