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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第20章 我儘と憂いのアメジスト R18


これは・・・ひょっとして介護?と思うほどの甲斐甲斐しい手厚い支えに、確かに自分の足で動けなかった私はシェラザード様の腕の中でいるしか出来ないのだけど。

ついでに、いっぱい口付けされたり、所有印が増やされたりと・・・シェラザード様は、楽しそうに見える。

でも、それも今日だけだとこの時は思っていたんだ。


なのに・・・もう、明日は王都に帰る日だ。ちなみにご両親は先に王都に戻られた。そう、つまり二人きりである。

両家公認だからか、全然、欲を隠すことも自重することも無くなっているのは気のせいではないと思う。

そして、今もベッドではギシギシと音を立てている。貪られるとは、まさにこのことだと思う。

拒否も無駄でしかなかった私は、もうなし崩しの日々だ。そして、終わった後に幸せそうな顔を見せられたら許してしまう。

更に、毒を注がれるように愛の言葉を受け、快楽と共に甘やかされる毎日が繰り返される。

ひと夏のアバンチュールどころではなかった夏休みも、もう終わる。流石に、身体を重ねていない時は勉強をしたり出掛けたりはした。

でも、きっとこうなったのは、シェラザード様の心の中には不安があったからだと思う。どんなことがあっても失いたくないという不安。

相手は同盟国の王族。以前は、自分の未来を諦めた。だから、次は諦めて欲しくない。膝の上で眠るシェラザード様の頭を撫でれば、少し目が開いた。

「アメリア・・・。」
「傍にいます。」
「・・・そうか。」

再び、目を閉じたシェラザード様。

大丈夫。私も頑張る。

だから、持て余すほどの不安が拭えなくなった時は、幾らでも甘えて欲しい。

急に身を起こしたシェラザード様は、私に唇を重ねる。そのまま押し倒されては、営みが始まっていく。




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