第9章 同棲気分??
side三ツ谷
八戒に指を食われていた光景を思い出して俺が塗り替えたいって思った。気づいたらもう東堂の指を含んでた。いい声をだす東堂を虐めたくなった。
とけちゃうって大きな瞳に涙をためて俺を見つめるからこのまま一緒に溶けたいって本気で思った。そしたら俺だけのもんになるだろ。
「ねえ東堂。場地とは?
場地となんかあったよな?」
『え…?』
「本当にごみ捨てに行っただけ?」
『なんにもな…んっ』
「嘘つくな…なにされたの?」
一瞬瞳が揺れた。何もなかったと言いかけた東堂の唇を塞ぎもう一度聞く。
『ちゅ…ちゅーされたの…』
「…っ。どうやって…?」
『あ…あむってされたの。
唇あむあむって…っ///』
恥ずかしいのか顔を逸らしてしまった東堂。場地にされたこと思い出してんのかな…。いやだよ…俺の事だけ見てよ。…俺が全部全部塗り替えてやる…。
「んっん…っん。あむ…っはあっあむ…っ」
『んっはぁったかちゃん…っ』
「ん、東堂。東堂。」
『ん…っそんなにされて…ないっ』
「も…場地に触らせないで…っ」
『たかちゃん…?』
抑えてた本音が溢れて止まらない。
このキスも嫉妬も全部貰ってよ。
「ねえ東堂…好きだよ。」
ああ言ってしまった…もう戻れないかもしれない。こいつが離れてくかもしれない。怖い…。
『…?私もたかちゃん大好きだよ?』
そ…うだよな。お前にはきっと伝わらないよな。いつか本当に俺の気持ちを伝えられますように。鈍感なコイツになんだか少し気が抜けた。
「はは…じゃあ俺たち両思いだな?」
『りょうおもい!』
はー、このお姫様には一生適わねえな…
「風呂行くか。」
『うん、じゃああとでねーっ』
俺の腕からすり抜けて風呂に向かった東堂を見送って俺も風呂へ向かった。