第9章 同棲気分??
side場地
「わりー並んでたわー」
ん?何だこの空気。
留守番を任せた八戒と戻ってきた三ツ谷の空気がなんとも言えない感じだ。アホな俺でも気がつく程だ。東堂はというと…2人ともありがとーってわたあめとラムネを飲んでキャッキャしている。
東堂の肩にまわされた三ツ谷の腕と東堂の手首をつかんでいる八戒の手。その間でニコニコしている東堂。なにこの状況。
『あー!圭介くんっ
焼きそば一緒に買いに行こうと思ってたのにどうして1人で行っちゃうの!一緒に食べたかった…!』
「んあ?お前と食べようと思って買ってきたんだよ」
『えっ!そうなの…?
怒ってごめんなさい…ごめんね。』
え?あれ怒ってたの?
ちょっと拗ねてただけだろ可愛いな
「全然気にしてねえって よしよし
ほら、食うぞ。あーーん」
『あーん…おいしいっ
美味しいものたくさんで幸せだなあ』
両手に飲みかけのラムネと食べかけのわたあめを持ち、両脇に弐番隊のツートップ。美味しそうに頬張る焼きそばは壱番隊隊長の俺が口へ運んでいる。ほんと…何だこの状況。
「お前らいい加減離れろよ」
東堂から弐番隊を剥がして、今度は俺が東堂の細い手首を掴んで引き寄せ立ち上がらせた。キョトンとしているコイツの頭を撫でて俺はまた焼きそばを食わせてやった。俺はペヤング方が好きだけど…コイツと食べるなら屋台の焼きそばもいい。
「また来年も一緒に来ようなっ」
来年もその先も一緒に笑ってたい。俺が好きだって言ったらお前はどんな顔すんのかな。
『うん、来年もその次の年も毎年一緒に来ようね!』
「約束だかんな!」
こんな口約束ですら俺の心は満たされる。コイツと先の約束があるってだけで幸せで毎日が楽しい。