第9章 同棲気分??
side三ツ谷
『たかちゃーん、起きてもうお昼だよ』
もう…昼か。いつもこんな時間まで寝ていることはないのだけれど、昨夜はあんな事があったからすぐに寝付けなかった。隣ですぐに寝てしまった東堂の寝顔を見つめていたら外が明るくなっていたのだ。
「ん、はよ東堂。
起きて1番に東堂の顔見れて幸せ。」
ほんとに幸せだなって思った。
『ふふ、私もたかちゃんが隣にいて幸せ!
あ、あのねたかちゃん。今日皆でお祭り行こって圭介くんから連絡あったの!みんな誘って行こ!私、エマに声掛けてマイキーと賢君も誘ってもらうから、たかちゃんはカイちゃんに声掛けてくれない?』
俺が隣にいて幸せだと言い返してくれるこいつが愛おしくてたまらない。
祭りか…そういえば前に場地が言ってたっけ。今日だったのか。
「わかった。あとで八戒に電話する。
だからもう少し抱きしめさせて。」
あとで…あとで…。今はまだ東堂を自分の腕におさめていたい。
『私今日浴衣きたいんだけどたかちゃん着付けできる?』
「ん、任せろ。
だからもう少し抱きしめさせて。」
それもやるから。お前の頼みはなんだって聞くから。だから今はまだこのままいたい。今この瞬間は俺だけの東堂だから。
『さすがたかちゃん!ありがとう!』
俺が何を考えてるかなんて全く知らない無垢な返事に意識して欲しいと思う俺の感情を押し付けた。
「東堂…。チュッ」
俺の呼ぶ声にこっちをむいた東堂。
『んったかちゃん…///』
昨日何度もしたというのに不意打ちに可愛い反応をしてくれるコイツが本当に可愛い。俺だけのものにしたい。
「おれだけの可愛い東堂。」
思わず零れた心の声に恥ずかしくなって寝ているふりをした。見なくてもわかる。きっと東堂は今、顔を真っ赤にしてるんだろう。本当かわいいな…。