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東京卍會のお姫様

第9章 同棲気分??


side夢主

多分これは夢の中…。
だってお母さんがいるから。

『お母さん、私もう寝るねー』

「うん、おやすみ東堂。愛してる。」

そう言って私の頬にキスを落とす母。
母曰くおやすみのちゅーってやつらしい。
寝る前に必ずそうしてくれた。やっぱり寂しいな…。皆といると気が紛れて最近はたくさん笑ってると自分でも思う。ほんとに皆のおかげ。

そんなことを考えていたところで目が覚めた。隣には私を見つめているたかちゃん。この人は本当に優しい。私の大切な人。失いたくない。いつも優しくて、しっかりしてて、だけどたまに叱ってくれたり、その姿に母を重ねてしまう。だから私は自然と彼を求めてしまうのかもしれない。

『たかちゃん。ほっぺにちゅーして』

驚いた顔のたかちゃん。
どうしてそんなに驚いているのだろうか。
おやすみのちゅー…知らないのかな…?
しばらくしてたかちゃんが上半身を起こした。

「東堂。…んっ」

久しぶりのおやすみのちゅー。
今までこらえていた涙がブワッと溢れた。
母を思い出してしまう。やっぱり寂しいよ…。

『たかちゃ…うっうう…ひぐっ

あり…がとおっ…ううっ』

たかちゃんの優しさが私の寂しさをいつも埋めてくれる。

「毎日してやっから。泣くな東堂。」

私の頭を撫でてもう一度してくれた。

『んっ。毎日してね…たかちゃん。』

「おう。約束だ。」

約束してくれたたかちゃんの返事を聞いたところで私はまた意識を手放した。
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