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東京卍會のお姫様

第8章 蒼


side三ツ谷

帰り道は俺のケツに乗って帰る約束をした東堂。よっぽど楽しかったのかキャッキャとはしゃぐ東堂をひょいっと抱きかかえてうケツに乗せる。1人で乗れるもんって頬を膨らまして拗ねているが可愛すぎる。

『…もう。お願いします…。』

拗ねててもそれは言うんかい。
こいつはいつもケツに乗るとき お願いしますって言う。育ちがいいっつーかなんつーか。人を気遣える優しいやつなんだよな。その一言あるだけで違うじゃん?

「おう、しっかり捕まっとけよ」

『はーい!んー、たかちゃんいい匂い。』

はあ…そういうのほんと無自覚でやられるの辛い…。

「はいはい…気の済むまで嗅いでくだせえ」

『うんっ。スンスン ぎゅーぅ。

たかちゃんの背中落ちつく…。』

お前がそれで落ち着くなら本望ですわ。

『ねえたかちゃん。この前毎日一緒に寝てやるって言ってくれたの本当?』

あー、確かにそんなこと言ったな。
この前泊まった時、あまりにも泣いてたもんだから不安を拭ってやりたくて咄嗟に言ったんだよな。

「ああ、ほんとだよ」

『…じゃあ。今日来て欲しい…な?
今日っていうか…1週間…くらい。』

「え、い、1週間っ?」

また突然過ぎて心の準備ってもんがあるじゃん!?

『うん…今日は皆と遊ぶから大丈夫って。いつも私に付きっきりでろくに休めてないから…瀬川に1週間お休みあげたの。帰ったら1人なの…。』

あ…なるほど。そりゃ不安だよな。
んで俺を頼ってくれてんだから行くっしょ。
夏休みだしルナマナは母ちゃんに頼むか…。

「そっか。そりゃ俺いくしかねえな!」

『さすがたかちゃん…!ありがとう大好き!』

うんうん、それが聞けるなら何でもするぜ俺は。
なんてちょろいんだ。はは…。

「いつでも頼ってな、東堂。
1週間同棲たのしみだな!」

『うんっ』

1週間ひとつ屋根の下…同じベッド…
大丈夫かな俺…。

いろいろ不安はあるけど大好きな東堂が俺を頼ってんだ。こんな嬉しいことない。同じベッドがなんぼのもんじゃい。今までだって耐えてきたんだ。前回は場地がいたから危なかったけど…1人なら大丈夫だろ。頑張れ俺!
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