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東京卍會のお姫様

第8章 蒼


「おい!東堂!1人でフラフラどっか行くな!何のために俺らが毎日朝迎えいって、一緒に帰ってるか分かんねえのか!!」

心配のあまり思わず声を荒らげてしまった。

『だって…いつも…っみんな助けてくれて
申し訳ないじゃん…っひぐっんっ
かき氷くらい1人で…っ買えるもん…っううっ』

泣かせたいわけじゃねえのに。
東堂を抱き寄せて安心させるように話す

「ごめん。ごめんな。大きな声出して。
びっくりしたな。よしよし。
あのな、俺たちはお前にもしものことがある方が嫌なんだ。かき氷くらい1人で買えることは分かってる。でもさっきみたいにすぐどっか行っちまうような男だけじゃねえからさ。もしお前が連れてかれたりしたら俺…生きた心地しねえよ。だからどこ行くにも俺のこと呼べよ。どこでも着いてくからさ。頼むよ東堂。」

腕の中のこいつはまだ震えている。

『たかちゃ…っ。ごめんなさい。
心配かけてごめんなさい。ごめんなさい。
私を…ひとりにしないで…っうっ』

俺は。俺たちは、お前の親みてえに居なくならねえ。置いてったりしねえ。だから俺たちといるときくらい安心して欲しい。

「1人になんてしねえよ。ずっと一緒だ。」

『やくそく…?』

「ああ。だからいつも俺を呼べ。」

『ん。分かった。たかちゃんありがと。

大好きだよ。』

大好き…か。俺もって言っていいのかな。
違う好きだけど…いいか。今はこいつを安心させてやりてえんだ。

「俺も。東堂が大好きだ。

よし、かき氷買って戻るぞ。」

『うん!私いちごにする!』

ニッコリ笑って早く買お!って
俺の手を引いてる東堂が愛おしい。
この笑顔をずっと守ってやりてえ。
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