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東京卍會のお姫様

第6章 男の子


「ん…っ んんっ」

『あ、たかちゃんやっと起きた』

「三ツ谷ぁ、はよー」

目を開けた三ツ谷が直ぐに俺を見つけた。

「あれ、場地じゃん。はよ。」

お前も焦んねえのかよこわ。

「あ、のさ、お前なんで裸なの?」

「あー、昨日こいつのドレス直そうと思って泊まりきたんだけどよ。着替え持ってくんの忘れて。んで、前置いてったやつ着ようと思ったんだけどコイツに先に寝られてさ…服の場所わかんねーからそのまま寝た。てかパンツは履いてるからな!?」

「なんだよ、この状況誤解すんだろーがよ」

あ、そういうこと。
何でこんなにホッとしてるんだろう。
三ツ谷と東堂が付き合おうが俺には関係ないのに。だって東堂は妹みたいなもんだし。あ、妹取られるって感覚か。うん。きっとそうだ。

『ねーね、今日は圭介くんも一緒にねよ?』

「「は…?」」

どういうこと?もってなに?三ツ谷と俺と東堂で寝るの?なにこいつ。いつのまにそういう趣味持ち始めたの?

『えっと…昨日またあの夢見ちゃって…怖くて。

だから2人といたら安心だな…って…思って。』

そっか。そうだよな。こいつに限って俺らみたいな下心とか持ち合わせてねーよな。勝手に想像してすんません。

「いや、俺はいいけどよ…。」

なんか三ツ谷しゅんとしてね…?
やっぱ東堂と2人が良かったって感じ?

『やったあ。圭介くんだーいすき!』

まーた抱きついてきた。と言うか胡座をかいていた俺の上に向かい合うかたちで跨ってきた。コアラ!って言いながら。天然かわいいは罪だ。俺らじゃなかったら勘違いしちまうよ。

急に東堂の顔が近づいてきてまじでキスできるんじゃねえかって距離でピタッと止まった。え?なに?しろって?三ツ谷の目の前で?俺のファーストキスお前に捧げろって?東堂の腰を支えていた手の片方を東堂の後頭部に持っていき俺も見つめ返す。意を決して俺が顔を近づけ始めた時…

『はいっとれた!まつ毛にゴミついてた!』

…え? えええ?? はっず。おれはっっず。
あと3秒遅かったらしてた。キス…してた。

ちらっと三ツ谷の方を見ると
おめえ何してんだよって顔してる。

穴があったら入りたいってこのこと…。

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