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東京卍會のお姫様

第6章 男の子


とりあえず俺ん家まで行って道具をとってきた。

荷物多くて大変だからと東堂が使用人を呼んで車で迎えに来てもらった。

「お迎えにあがりました。お嬢様。
三ツ谷くん。お荷物お持ち致します。」

「あっ、すいません。お願いします」

すげえの一言に尽きる。何度乗っても慣れない。こんな金持ちなのにそれを自慢することはしない。たまに感覚違うなって思うことはそりゃあるけど、天然なこいつはマウントとってやろうなんて微塵も考えてないと思う。

ついでに言わせてもらうと、俺らに抱きついたり大好きだと言ったりするのも東堂からすればただの愛情表現であって、それにいちいちドキドキしてたらキリがねーんだ。友達として俺らのことが好きで好きで仕方ねーんだと思う。きっとこいつは俺の気持ちに気づかないし言っても伝わらねーかもしれねえ。俺はただこいつといられればそれでいいんだ。

東堂の家っていうか城?についてとりあえずお風呂を借りた。広い。部屋かな?ってくらい広い。泳げる。はー、極楽。こいつの家の風呂はいつも長風呂しちまう。だってこんな広い風呂入れることないよ?

風呂を出てから気づいた。
やっべ。パンツしか持ってきてねえ。
まーいっか。こないだ置いて帰った服どっかにあんだろ。

だから俺はパンイチで東堂の待つ部屋に戻った。

「風呂上がったよ。なー俺がこの前置いて帰った服ある?」

『…スースー』

「東堂ー?あ、え、寝てんのか?」

おいおい俺パンイチなんですけど…?
とりあえず床で寝てるこいつを抱き上げてベッドに寝かせる。ふわっと香るシャンプーの匂い。自分と同じ匂いがして変な感じ。東堂も風呂入ったんだ。前に風呂3つあるって言ってたっけ。

まあ明日も何もねえしドレスは明日でいいか。

俺も寝ようと同じベッドに入る。

寝れん。絶対寝れん。

隣にはスースー寝息を立てる東堂
俺はパンイチ。

全然警戒されてないんだな俺…はは。

「俺も男だっつの…。」

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