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東京卍會のお姫様

第5章 ドラケンの誕生日


side三ツ谷

今日はドラケンの誕生日。
集会後にみんなで祝うらしい。

マイキーが解散の号令をかけたと同時に東堂がドラケンの背中に飛び乗った。ぎゅっと抱きついたかと思うとドラケンの体にはタスキがつけられていた。なんだ…それつけるためか…。にしても普通につけろよと嫉妬してしまう自分が嫌だ。

皆がプレゼントを渡してる。
マイキーのはプレゼントなのか…?
俺達も一緒に選んだ写真立てを渡す。

懐かしいなと笑ったドラケンの顔を見たら俺まで嬉しくなった。

『たかちゃん!賢君喜んでくれたね!』

ぎゅっと俺に抱きつきながらキラキラの笑顔をみせるコイツ。ほんと、何も考えてねえんだろーな。俺の事もなんともおもってねーんだろーな。だからこんな事が普通にできるんだろーな。そうだとしてもコイツに抱きつかれているこの状況が俺は嬉しくてたまらねーんだ。

「!!おう…///」

気持ちがバレないよう精一杯の返事をした。

だけどコイツは直ぐに離れてしまって

『エマー!あのね!』

マイキーの妹の方へ走って行ってしまった。

何やらコソコソ話している。全然きこえねえわ。

そのあとドラケンを呼んで小さな箱を渡していた。
あ、この前いったアクセサリー屋で買ったやつか。

ズキン

見てても辛いだけだから見るのをやめた。

しばらくしてトコトコ俺のとこに走ってくる東堂。

『たかちゃーん!一緒に帰ろー!』

あれ?ドラケンと帰るんじゃねえの?でもドラケンはなぜかマイキーとマイキーの妹と歩き出していた。どうして?告白失敗?いやいやアイツを振る男がどこにいんだ?

『あ、こないだのドレスのお直しもお願いしたいなあ!今からたかちゃんち寄って、道具持って私の家で泊まりでどーかな?明日休みだし!ってたかちゃん聞いてる?』

なになに?え?なに?泊まり?今日?これから?

「えっ?待って、これからお前ん家行って泊まりでドレス直すの?」

『え?ダメかな…?一緒いたくない…?』

いやいや、そんなわけねえだろ。頭が追いつかないだけだ。別に泊まりだって初めてじゃない。好きだって気づいたあとも普通に一緒に寝たりしてた。けど前よりずっと東堂のことを好きだと自覚してしまったから正直2人きりで泊まりなんてどうにかなっちまいそうだ。

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