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東京卍會のお姫様

第16章 ベゴニア


「ねえ東堂。
本当は家に帰すつもりだったけど...」

『うん?』

「このまま俺と泊まって…ほしい。」

さすがに引かれるかな。
今までだって泊まりとか何回もあったけど
クリスマスに男女がホテルは警戒するよな。

『うん、いいよ?』

「...っえ」

『だからいいってば!
お泊まりするんでしょ?竜ちゃんっ』

「あ...う、うん
瀬川さんには俺から連絡するね」

こいつほんっと警戒心ないんだ...
そんで俺って多分ほんとに意識されてない。

もっと俺のこと意識して欲しい。
男だって意識してよ。

「一緒に風呂...はいる?」

『お、お風呂...っ?』

あれ、ちょっと耳赤い。

「そう風呂、やだ?
昔一緒に入ってたじゃん」

少し反応を見せた東堂に涼しい顔でこんなこと言ってるけど心臓破裂しそうなくらいドクドクいってるのは俺の方。

『おふ...ろは恥ずかし...いよっ』

「どうして?
昔みたいに洗いあいっこしたくない?」

『洗いあいっこ...』

「そう、キレイにしてあげるよ
ほら行こう」

抱きしめたままだった彼女を横抱きにしてバスルームへと向かう。さっきより頬を染めた彼女の瞳が少し潤んでいて不安そうな顔をしている。

バスルームに着くなりトップスを脱ぐとばっと視線を逸らして俺を見ないようにする東堂。これは...意識してくれてるってことでいいのかな。こんな反応してくれると俺にも少し...余裕できるな。

「なんで目逸らすの...見ろよ」

『だ...って竜ちゃん急に男の人の体になってて...び、っくりした。』

あ、見たのね。見た上でこの反応なんだ。
少し意地悪しようかな。

「ねえ見て...俺墨入れたの。
兄貴とお揃いで半分ずつ入れた。」

彼女の手をとって自身の墨に触れさせる。
少し震えている小さな手。怖がらせたかな。

『...かっこいい、ね。
すごく...すごく似合ってるよ』

ツーっと優しく触れた指がくすぐったい。
かっこいい、と言って微笑んだ彼女が愛おしい。

「...っごめん...やっぱ先入るわ」

『え?あ、うん待ってるね!』

こんなだらしねぇ顔見られたくない。
この状態で2人で入るとか絶対無理だ。
色々バレる。ああクソ勃ちすぎて痛え...。
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