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東京卍會のお姫様

第15章 ムスカリ


『マイキーお迎えありがとうね』

「なんかあったら嫌だもん
いつでも迎えいくよ」

『あのね、マイキー』

「んー?」

『私ね、エマのお姉ちゃんになったんだ』

「…そっか。
じゃあ俺はお前の兄ちゃんだな」

『ふふ、そうだね
マイキーお兄ちゃんだね』

マイキーは驚くことも聞き返すこともせずに
すんなりと受け入れてくれた。
同い年なのにマイキーがお兄ちゃんか…って思ったけどそれには触れないでおく。言ったところで俺がお兄ちゃんだって聞かなそうだもん。

「お前は俺の家族だ。ずっとそばに居てやる。
なんかあれば俺んちこいよ。エマも喜ぶ。な?」

『わあ、それは嬉しいなあ…家族かあっ』

「ああ。」

マイキーのあたたかい言葉と体温がしがみついているところからジンわりととけこんでくるように染みていく。

『マイキっ止めて!バイク止めて!』

「え、なに??」

『あれ圭介くんのバイク?』

コンビニの駐車スペースにとめられている1台の見覚えのあるバイク。

「あ、ほんとだ場地のだ」

うしろを走っていた賢君も着いてきてくれてて4人でコンビニの駐車場についた。

ウィーン

開いた自動ドアからでてきた圭介くん。

『圭介くんっ』

「…お?東堂じゃんどーした?
あれ、マイキーたちもいんのか?」

「俺らもいて悪かったなあ?」

「冗談だよドラケン!」

「俺ら邪魔だってさケンちーん
んじゃ場地、東堂のこと家までよろしく」

「んあ?まあいいけどよ」

『あれ、マイキー達行っちゃうの?』

「うん、場地が俺たち邪魔だってさー、ははっ」

「じゃあ俺ら行くわ、じゃあな東堂
場地、東堂のことよろしくなあー」

「あ、おう。じゃあな〜」

『ばいばいマイキー、賢君!
エマも今日はありがとう!またね!』

「うん、またね東堂!
これ大切にする!ありがとうっ」

そう言ってエマはピアスの入ったショッパーをヒラヒラとさせた。そしてエンジンをかけ帰っていく3人を圭介くんと2人で見送った。

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