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東京卍會のお姫様

第15章 ムスカリ


振り返って不安そうな顔をしている
東堂の顔をのぞき込む。

「東堂…大丈夫か?怪我は?痛いとこは?
こっち来る時は連絡して…お願いだから
今日はたまたま俺らが通りかかったけどさ。」

なんかあってからじゃ遅いから。
傷1つ付いて欲しくないから。

『竜ちゃん…ほんとになにもないから大丈夫よ
助けてくれてありがとうね』

優しく笑う東堂を思わず抱きしめた。

「ん…良かった。
男に手首掴まれてっから…彼氏かと思って焦った。けどなんかそんな雰囲気じゃなかったし…。はあ、家まで送ってくよ。お友達も一緒に。」

『マイキーと賢君がお迎えに来るから大丈夫だよ。
ありがとうね竜ちゃん。』

「…そっか。
総長と副総長が揃ってお迎えね。
ほんとに大事にされてんなあ。」

兄貴の言う通り…ほんと大事にされてんな。
東卍は東堂にとって大切な居場所。
改めてそう思わされる。

「あ…えと東堂?この人たち…は?」

お友達ちゃんが口を開いた。
まあ不良じゃねえなら分からねえよな

『あ、えと、私の幼馴染だよっ
灰谷蘭くんと竜胆くんです』

「あ…え、もしかして灰谷兄弟…とか?」

お、知ってんだ。珍し。不良少女か?

暫くして、もうすぐマイキーたちが来るというから、面倒な事にならないうちに俺たちは退散することにした。

「じゃあな東堂。次は連絡して」

『うん分かった!
ありがとう竜ちゃん、蘭ちゃんっ』

「ばいばい東堂ちゃん
お友達ちゃんもまたね」

「はい、ありがとうございましたっ」

じゃあ、と2人から離れたもののマイキーたちが到着するまで少し離れたところから見守った。またナンパされたらたまったもんじゃねえ。無事にマイキーとドラケンのケツに乗った2人を遠目に見送って、またすぐ会えますようにと願った。
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