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東京卍會のお姫様

第15章 ムスカリ


『…エマ』

「ど…うかな?」

『うん、なるよ。お姉ちゃんになる。
エマが辛い時も幸せな時もそばにいさせて』

「ほんとっ?」

『うん。私も妹ほしかったんだあ
今日から私たち姉妹だねっ』

「…っうん!」

瞳にうっすらと涙をためたエマがにっこりと笑った。

そのあとお会計から戻ってきた店員さんからカードを受け取り、お店をあとにした。嬉しそうにショッパーを眺めるエマにサプライズ成功!と心の中でつぶやく。喜んでくれてよかった。

ブラブラと2人で歩いて目に入ったお店に寄って、また次のお店に行って、私たちの手にショッパーが増えてきた頃。

「おねーさんたち、こんにちは」

『…こんちには?』

3人組の知らない人に話しかけられたけけど、どこかで会った人だろうか?ととりあえず挨拶を返す。

「東堂!ナンパに返事なんてしなくていい!」

『ふぇ?』

「おねーさんおねーさん、2人で何してるの?
そんなにショッパー持ってて重くない?
俺でよければ荷物持つよー?」

「大丈夫なんで!東堂いこう!」

見向きもしないエマに腕を引かれて歩く
すると後ろから手首を引かれた。

「おねえさん俺と遊ぼうよ?
俺らこのへんじゃけっこー有名よ?」

『…そ、うなんですか?』

「うんうん、こっち来て遊ぼうよ?」

『いや、でも…今は友達と遊びたいので…っ』

「2人ともまとめて楽しませてあげるよー?」

エマは別の男の人に手首を掴まれながらも対抗している。どうしようかと考えを巡らせているとうしろから来た人に腰を抱かれた。

「お前ら俺の女になんの用?」

『…っ竜ちゃん!?』

「…っ!は…灰谷兄弟…っ!」

ブルブルと震え出す男の人たちを睨みつける竜ちゃん。エマの隣には蘭ちゃんがいて、エマを背中で隠すようにして立っていた。

「なんの用かきいてんだけど?
お前らがコイツら連れてこーとしてたの向こうのホテル街だろ?あ?ふざけてんのかコラ、おい、なんとかいえよ?」

「いや…えと…っ!」

「あ?聞こえねえよなに?」

「す…すみませんでした…っ!!」

『り…んちゃん?怒ってるの?』

「ん、東堂に怒ってるわけじゃねえよ?
ごめんなデケェ声出して、ちょっとまっててな?」
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