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東京卍會のお姫様

第15章 ムスカリ



う〜、最近寒いなあ…

もう12月かあ。

今日はエマとお買い物だから…んん何着てこう。
エマは大人っぽいからなあ。

あ、そうだ!この前お兄ちゃんが送ってきてくれた服が確かこの辺に…あった!わー、かわいいな…うん、これにしよう!!

ブォン…ウォン

外から聞こえてきたバイクの音。最近バイクの音で誰が乗ってるか分かるようになってきた。お迎えきたかな、、?

急いで上着を着て荷物を持って外に出る。
すぐに見えた2台のバイク。

「やっほー東堂!」

賢くんのうしろからひょこっと現れたエマ。

『エマおはよう!賢くんも!
マイキーも来てくれてありがとうね』

「ううん、ちょっと寒いけどさ、うしろどーぞ」

お迎えなんていらないのにマイキーってば心配症。行きも帰りも迎えに行くから絶対連絡しろよって。なんかあったら危ないから絶対だぞって。その圧に私とエマは頷くことしか出来なかった。

私をひょいと抱き上げたマイキーが後部座席に座らせてくれ、ヘルメットを被せてくれた。

「んじゃあ、いくぞ」

『ん、お願いします!』

「なー、今日エマとなにすんの?」

『えっとね、お友達がオススメしてくれたカフェにいくの!』

「カフェ?そっか、楽しんでおいでな」

『うん!楽しんでくる!』

後ろを振り返れば賢くんにギュッとしがみついて嬉しそうに笑っているエマが見えた。私まで胸がほっこりする。恋するってどんなだっけ。ワカ君のことをとっく諦めた私はこれから先どんな恋に出会うのだろうか。

「よし、ついた。
じゃあ帰りも連絡してね
絶対だよ東堂。」

『うん、わかってるよマイキー
ありがとう、行ってきます!』

「よーし東堂!行こ!」

『たしかね、こっち!』

私たちが来ているのは六本木にあるブランド街。前に竜ちゃんがオススメしてくれたカフェに行ってみたくて、エマに話したら二つ返事で着いてきてくれた。夏頃から元気がなかったけど最近は笑うことも増えて少し安心している。

あとはエマが欲しがってたお店のピアスがどこもかしこも売り切れだって言ってたのを聞いてお兄ちゃんに話したら手配してくれたらしく、サプライズでお店につれてくつもりなんだ。エマ喜んでくれるかな。
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