第14章 ホオヅキ
次はー…
『ぱーちゃんっ』
「ん!おお東堂か!」
『あの、これ参番隊の皆に配ってあげて?
今日暑いし…それに立ちっぱだしね』
「まじで良い奴だな東堂!!」
そう言って私の肩をポンポン叩くぱーちゃん
『ううん、ぺーちゃんと2人で配ってね!』
「おう!まじありがとうな!」
つぎつぎ!
えっと…ナホくんには最初に渡したから
『武藤くんっ』
「ん?東堂?
なんだお前から話しかけてくるなんて
珍しいじゃないか」
『これ、伍番隊の皆さんに配ってあげて?』
「…スポドリと氷…?」
『うん、さっきフラついてる子がいたから買ってきたの。もしかしたら他にも体調優れない子いるかもしれないから…暑いし立ちっぱだしね。』
「わざわざありがとうな。いくらした?」
『へ?いやいや気にしないで!
私みんなのこと大好きだからこれくらいさせて!』
「いやでも年下に金出させんのさすがに…なあ。」
『じゃあ今度アイスかなんか買ってください!』
3つ年上の武藤くん…見た目ほんと怖いし
あんま笑わないし…だけど優しい人だと思う。
「そんなんでいいのか…?」
『そんなんが!いいんですよ!
氷とけちゃうから早く配ってあげてね』
「そしたら今度一緒にアイス買いに行こうな
これありがとう。配っておくわ」
『はい!』
えっと最後は…
石段の上で座って話をしている2人。
なんだか少し雰囲気が暗い気がする…
マイキー…泣きそうな顔してる…?
『マイキー!賢くん!』
「東堂?なにそれ?」
2人の名前を呼べばパッと顔を上げて
さっきまでの暗い雰囲気は勘違いだったのかも。
『うんあのね、今日暑いでしょ?
さっきフラついてる子がいたから…皆立ちっぱだし休憩になればいいなと思ってさっきコンビニ行ってきたの。良かったら2人も飲んで!』
「え、お前これわざわざ買ってきたのか?」
『わざわざってほどでもないよー
私もね喉乾いてたから丁度良かった!』
「俺ちょー喉乾いてた!助かる東堂ー!」
「氷まであんのかよ…重かったろ?」
『あー、うんでもソウちゃんが一緒にきてくれたから大丈夫だったよ!』
「ソウ…ああアングリーか
怒ってる顔して超優しいもんね」
『うん、優しいお兄ちゃんって感じするなあ』