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東京卍會のお姫様

第3章 スクールライフ


side三ツ谷


『たかちゃん…?付き合わせてばっかごめんね…つまんないよね。』

やべ、コイツがドラケンのこと好きなのかも知んねえって考えてたら、付き合わせてばっかでつまらないと勘違いをされた。顔に出てたとか恥ずすぎんだろ。

「そんなわけねえだろ、ほら、いくぞ」

東堂の手を取って歩いていたらこいつの好きそうなドーナツ屋をみつけた。

「俺、これ食いたかったんだよね。付き合ってくんね?」

『わーーー!美味しそうだなああ!あ、そうだ!今日なんだかんだで付き合って貰ってばっかりだし、ここでお礼させて!』

こうやって子供みたいにはしゃぐコイツが好きだ。俺があんな顔をしたからか、お礼をさせてほしいという。そうやって人を気遣えるコイツが好きだ。

「いや、いいよ俺だって好きで一緒に来てんだからさ」

一緒にいられるだけで幸せってこのことだ。

『私がそうしたいの。今日たかちゃんといられて嬉しいの。だからお願い。ね?』

こいつは俺の事をなんとも思ってねえんだろうな。だからサラッとこういう言葉が出てくるんだろうな。俺といられて嬉しい、か。俺はお前といられるこの時間がずっと続けばいいのにって思ってる。

店を出て帰り道に2人でドーナツを食べながら歩く。美味しい美味しいとニコニコしながら隣を歩く東堂の笑顔をずっと守りたいと思った。

『あー!あと一口しかない…!』

またガキみてえなこと言ってやがる。
食ったんだから減るに決まってんだろーが、たく。

「俺の食うか?」

『いいの!うん!やった!!』

あーかわいい。俺の食べかけのドーナツを頬張る東堂。もしかしてこれって関節キスだよな?やべードキドキしてきた。また顔に出てるんじゃないかと視線を外に向けた。ありがとうと言って俺の顔を覗き込んでくる東堂。

無言で手を取り

「また行こうな」

と精一杯の正常心を保ち返した。
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