• テキストサイズ

東京卍會のお姫様

第13章 キャンディータフト


side今牛若狭


4:00…。

はあ…また眠れなかった。

あの日から毎日毎日夢に見る…。
だから毎日無意識に俺はあそこへ向かう。

真一郎のバイク屋。
ほんとにお前はもういないのか…?

《あれ?ワカじゃん!何してんだよ中入れよ!》

いつもみたいに出てきてくれよ。
真一郎…受け入れられるわけねえだろ。

なあ…頼むよ…っ

『…ワカくん?』

…っ?

数十分ぼーっとしていた俺に後ろから声がかかった。

「…東堂?なにしてんの?
なんで1人なの?瀬川さんは?東卍のヤツらは?」

東堂…だ。なんで1人なんだ?護衛は?
久しぶりに会った…また綺麗になったな…。
こいつが中学に上がってすぐ1度会ったきり。

『わわわ質問攻め!お兄ちゃんみたいっハハ』

まあ10コも下だしこんなに綺麗だし心配する。
お前の兄ちゃんは俺の2コ上だからあんま変わらないし東堂にとって俺は兄貴みたいなもんだろうしな。

「いやだって…あ、蓮くん元気?」

『うん、元気だよ』

万次郎が初めてこのバイク屋に東堂を連れてきた日のことすげえ覚えてる。まだ10歳の女の子で…なのにびっくりするほど整った人形みたいな顔。親を亡くしたなんて嘘みたいに明るい笑顔だった。人を惹きつける天才だと思った。

「東堂も少し会わないうちにすげえ綺麗になったな。まだ13だろ?この先どんどん綺麗になるんだろうな…楽しみだわお姫サン。」

『もー冗談やめてよ…っ//』

冗談なんかじゃない。ほんとに将来が楽しみだと思った。今でこんなに綺麗なんだから5年後10年後は…もし俺と同い年だったらきっと俺は東堂を好きになっていたと思う。そうでなくても心惹かれてる俺がいる…。
/ 179ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp