• テキストサイズ

東京卍會のお姫様

第12章 センビタリア


ガチャ

『お、圭介くんのが早かったね』

結構長風呂しちゃったもんなあ。
圭介くんを1人で待たせちゃった…。

「おう、俺もゆっくりさせてもらったし
急なのに着替えまでさんきゅーな」

『ううん、全然!
サイズ合ってよかった!
あ!ココアだ!瀬川が置きに来た?』

「あーさっき瀬川さんが来ておいてったぞ
ココアはお前ので…キンキンらしい
こっちのホットココアは俺のって」

ココアに含まれているカルシウムやカカオポリフェノール、それにミルクに含まれているトリプトファンなどを合わせることによってストレス軽減への効果が期待できるって前にお兄ちゃんが言ってた気がする。あったかい方が心も落ち着くし…瀬川に頼んでよかった。

『私が飲みたくて頼んだんだー』

「俺ココアとか久しぶりだわ
涼しい部屋で飲むホットココア最高」

しばらく沈黙が続いた。

『…圭介くん』

その静寂を破る私の声が部屋に響く。

「ん?」

『圭介くんと二人でお泊まりなんて久しぶりだね?』

まずは…まずは普通の会話から。

「あーそうだな…。」

あれ…?なんかまずいこと言った?

『圭介くん?』

「だって東堂が……っ」

『私が…?』

「東堂が三ツ谷とばっかりいるからだろ。
俺だってお前と一緒にいたいのに。」

『たかちゃん…?』

あれ…気のせいかな。
今一瞬圭介くんが男の子の顔をしたように見えた。

「この前みんなで海行ったあたりから1週間くらい三ツ谷が東堂にベッタリだったのあれなに?集会も祭りの後も三ツ谷がすぐお前連れて帰っちまって…お前らなに。付き合ってんの?」

『いや…付き合ってないよ?
たかちゃんが私と付き合うわけないじゃん』

そうだよ、たかちゃんなんでも出来るしカッコイイしすごいモテるんだよ。この前クラスの女の子たちが話してるの聞こえたの。三ツ谷くんかっこいいって、彼女いるのかなーって話してたんだよ。

「じゃあなんであんなに一緒にいた?」

『それは私が頼んだの。
瀬川に1週間お休みをあげて、夜1人で寝るのは不安だったからたかちゃんに一緒にいて欲しいって頼んだの。』

「は…?1週間も三ツ谷泊まってたのか?
隣で…一緒に寝たのか?」

圭介くんの表情がみるみるうちに曇っていく。
/ 179ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp