第11章 ブルーデイジー
side夢主
『あ、竜ちゃんにチーズケーキあげてない!
私ガトーショコラもらったのに!』
貰っといてあげないなんて酷すぎる!
「いいよ、東堂の減っちゃうだろ」
なんて優しいの…でもそういう訳にはいかない!
『ううん、私が食べて欲しいの!
竜ちゃんお口…あーんっ』
「い…いいって…っ」
「素直に貰えよ竜胆」
そうだよコレほんとに美味しいんだから。
「いらねえなら俺が貰うけど?」
『圭介くんさっき食べた!
竜ちゃんあーんして?』
「あ…あーん…っ」
やっと食べてくれたあ…。
『どう?美味しい?』
「うん…ありがと…//」
良かった…!
ここのチーズケーキはそんなに甘くなくてギュッと詰まってて最高なの!竜ちゃんにも食べて欲しかったから一緒にこられて良かったあ。
そのあとは残った飲み物を飲みながら色んな話をした。圭介くんと蘭ちゃん、竜ちゃんも楽しそうに話してて嬉しかった。今度はたかちゃんやマイキーたちともあって欲しいなあ。
「そろそろ出るか?
もう外も暗いし瀬川さん心配するでしょ」
蘭ちゃんの気にかけてくれるとこ優しいなっていつも思ってた。お兄ちゃんって感じ。
「そーだな、いくか」
蘭ちゃんに圭介くんが賛同して私たちはお店を出た。
「東堂ちゃん荷物持つよ、かして」
『大丈夫持てるよっ』
「持てるとか持てないとかじゃなくて、ね?
俺がそうしたいんだ。持たせてくれる?」
『もー、蘭ちゃんは優しいなあ』
すっかり仲良くなって楽しそうに話しながら前を歩く竜ちゃんと圭介くんの少し後ろを私はゆっくり蘭ちゃんと歩く。
「ねえ東堂ちゃん。東卍ってきっと良い奴たくさんいるんだろうなって今日分かったよ」
『うん、いい人ばっか。みんな優しいよ』
「東堂ちゃんが幸せなら俺も嬉しい」
にっこり笑いながらそう言った蘭ちゃんになんだか泣きそうになった。私の幸せを喜んでくれる人がいるってこんなに心が温かくなるんだ。