• テキストサイズ

歩み出せるなら

第5章 宇宙に惹かれて


「クルーゼ隊長の恋人???」

「ああ、知らないか?」

「あんな堅物を絵に描いたような人が恋人なんていると思うか?」

ディアッカがゲラゲラ笑いだす。

「どうしたの?楽しそうだね?」

そこにキラもやってくる。

「ラウ・ル・クルーゼって覚えてるかキラ?」

「うん、プロヴィデンスに乗ってたよね。」

「そっか、キラは最後まで戦ってたもんな。」

「その人がどうかしたの?」

キラが不審な目をする。

「イザークがよ、恋人いなかったかって!いっ!!」

笑い転げるディアッカに肘を入れる。

「あ、でも!あの時、少し喋ってたかもな。」

「いつだ?」

「俺が問題起こした時。」

「お前が問題を起こしてない時なんてあったか?」

そこでキラが吹き出す。

「何があったの?」

「俺が女に手出したら、そいつがまさかの同じ艦内に彼氏いたらしくて泥沼。」

「しかも、俺と強度の部屋で愛を育んだらしい。」

「ごめんってイザーク。お前のベッドは使ってないからさ、許してくれよ。」

「当たり前だ!!!」

「まぁまぁ、」

話が進まないため、キラが割り込む。

「その時俺が聞いたんだよ、こんな男所帯でよく我慢できますねって。それから恋話になって。」

「待て待て待て待て!!!!!!恋話ぁぁぁ???」

「うるせーよ、イザーク。」

「そんな話するような人じゃないと思ってたけど・・・。」

「以外と話してくれたぜ。」

「どんなことだ?」

気を取り直して改めて質問する。

「なんだったかな?恋人?大切な人はいるって言ってたぜ。だからザフトに入ったとか。」

「それだけか?」

「うーん、まぁ。儚くて美しい人だって言ってたな。」

「詩みたいだな。」

「隊長が言うとなんか臭くないんだよな。仮面のせいか?」

「なんで急に、その人の話??」

「いや・・・。」

「あの子の恋人・・・・?」

「なぜそう思う。」

キラは懐から小さな端末を取り出す。

「なんだそれは?」

「個人的なものだったから、提出しなかったんだ。」

イザークがそれを受け取り、起動させる。

 
/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp