第4章 運命に操られて
「はぁ?」
この場で取り仕切っている男に、そばにいた敵が耳打ちをする。
きっと艦にいた内通者だろ。
「ああ、いいだろう。武器を下ろしてこちらにこい。」
丸腰のまま彼らに近づき、、銃を突きつけられる。
「このままブリッジに行くぞ。」
「あー、イザーク・ジュール。お前の婚約者を人質にとった。お前に交渉する権利をやる。一人でブリッジにこい。いや、ここで中継してやろうか?」
体調が座る椅子、つまりセンターに座らされていヒルデが映る。
歪んだ笑顔を浮かべながら、ナイフで顔をすっと切り傷を作る。
鮮やかな血は涙のようにこぼれ落ちる。
「肩も打たれてるみたいだしよ、このままだと死ぬぜ?」
「おい、イザーク・・。」
「隊長・・・。」
「くそっ!わかってる!!」
今回新しく入ったメンバーの大半が敵だったらしい。
すでに10人がなくなり21人何かしら負傷している。
艦が掌握されているとなれば、下手に動けない。
「おい、本気で行くきか!!」
「おいおい、綺麗な目をくりぬいっちゃおっかなー。遅いぞー。」
楽しそうに敵がナイフを近づけ弄んでいる。
怖さで何も反応できないのだろう。
巻き込んでしまったことが申し訳なくなる。
「いってから考える。お前らもすぐに動けるようにしとけ。」
五人。
それだけしか敵はいない。
楽勝だ。
あとはタイミングだけ。
「いい体してそうだな?ん?隊長と仲良くしてんのか?それともいろんな人と遊んでんのか?」
飽きたのか私に絡んでくるようになった。
ナイフで肩のストライプを切る。
下着が露わになると同時に、おおーという下品な声が聞こえてくる。
どうやら、気を抜いているらしい。
「どれどれ?こっちも切るか?」
近づいてきたナイフを腕の高速の結び目で受け止める。
ほころんだ瞬間に彼のナイフを奪い目に突き刺す。
「ガァ!!」
体を低くし近くにいた男の足を払う。
バランスを崩した隙に、彼のハンドガンを奪い、そのまま背後の3人を撃つ。
そして目の前に倒れた男の頭を撃ち抜いた。