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ジェラシーのその後で

第1章 カゾク×ト×ワタシ


「そういえば、お兄ちゃん、ハンター試験ってやつ受けるの?」

ふいに、ハンター試験というものがあると、つい最近弟のミルキに教えてもらったのを思い出した。
「うん、仕事の都合上、そろそろ資格が欲しくてさ。」
淡々と答えるイルミ。
「そうなんだ? ねぇねぇ、私もいつか必要になる?」少しイルミの顔を覗き込みながら問う。
「資格が必要な時期がくれば俺が指示する。それまでは家の仕事を手伝うか、訓練していたらいい。」
「…はぁい……。」
(いつになることやら…)

「そろそろ寝ていい?」無機質な声で小さくつぶやく。
「あっ…!うん!お疲れ様でした、お兄ちゃん。おやすみなさい」
「ん…」
体をこちらに向け自分の腰に腕を回してくる。
(…!)
無条件で顔が近くなる。サラサラな黒髪、色白の整った顔、目を瞑っていても「かっこいい顔なんだなぁ」とわかる。
ぼーっと眺めていると、目を閉じたまま「お前もはやく寝なよ」と。顔を見つめていたのがバレていたのだろうか。
「う、うん、おやすみなさい…」(どきどき…)
自分も抱きつくように兄の体に腕を回し、目を閉じる。
(お兄ちゃんだいすき)


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