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ジェラシーのその後で

第2章 ワタシ×ト×奇術師


「え。」
画面を凝視する兄。
「あら、どうしたの?イルミ」母が心配そうに見ている。

「ううん。なんでもない。ごちそうさま。」

「あら、イルミ。まだ残ってるのに…」

「うん 今日はもう休む。おやすみ」


兄は立ち上がると部屋を出ていった。





「兄貴ズリぃ〜。ちょっと残しても許されるもんなぁ」


キルアがだるそうに椅子にもたれる。


「そうだね。お兄ちゃんはずるいね。」

早めに食べ終えるたネルルはそう呟いて、自分の部屋へ再び戻っていった。









「お、お兄ちゃん。」
部屋へ戻るとイルミがソファに座っていた。

「私、寝ちゃってたんだよね。ありがとう運んでくれて…」
なるべく目を合わせずに隣に腰を下ろした。

「あぁ、いいよ。ちょっとやりすぎたかなって感じだったし。」

なんとなく、昼間よりも声音が柔らかくなっていた。

「そっか…」

「で、ヒソカから前金、入金されてたんだよね。」

「‼︎ ヒソカ…?」

また何か、嫌な予感がする。
兄の機嫌が悪くなりそうだ。

「うん。やっぱりどうしてもお前と遊びたいみたいだね、ヒソカのやつ。」

「………。」

「ネルルは行きたい?」
無愛想に言われると体が強張ってしまう


「ううん、お兄ちゃんがダメって思うなら行かないよ。その方が助かるって言ってたし。」


「………昼間はヒソカにイラついててお前に当たっちゃったんだけど、思えば元は依頼でもあったんだよね。お前とヒソカを合わせるって依頼が。まぁ、前も話したけど」

人差し指を頬にあてて考えるそぶりをしている。

「入金されてるから、これもただの仕事になっちゃったし。」

再び画面をみている。


「う〜ん。どう考えても色々まだ早いけどね。ホテルでも言った通り、地元で2時間で戻って来れるなら行ってきていいよ。」


「そ、そう? お兄ちゃん気が変わった…?」
昼間とは大違い…。やはりあの時は相当に機嫌が悪かったのであろう。
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