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ジェラシーのその後で

第2章 ワタシ×ト×奇術師


「お、おにい…ちゃん…」

イルミにギュッと抱きついた。

「ん?」

「もう、誰ともデート…お出かけなんてしない…そんなこと考えないようにするから…」


「うん。その方が俺も助かるよ。殺し屋に恋愛なんて、邪魔なだけだから。」

「ん……」



先程起きたばかりだが、倦怠感がひどく、兄の胸で眠りに落ちてしまった。


目が覚めると見慣れた天井があった。
いつのまに帰宅したのだろうか。
重い体を起こし時計を見ると18時を差していた。


「あのまま寝ちゃったんだ…。」

再びベッドに倒れた。


(お兄ちゃんが運んでくれたのかな……。ヒソカの約束どうしよう。行かないって言っちゃったけど、、)

グゥ〜

ぼぅっと天井を眺めていたが、そのうちお腹が鳴った。そういえば、朝から何も食べていないのではないか。
冷たい床に足を下ろし、部屋を出た。









「ネルルちゃん、今日はイルミの仕事にについていってたの?」
家族揃っての食事の最中、母に聞かれた。

「う、うん!」

「あら、そう〜!楽しかった?素敵なところは見れたかしら?」

「すごく……おっきいホテルで休憩してた…」
なんとなく兄の顔は見れなくて、お皿に目をやったまま無愛想に呟く。

「ここよりでけぇとこなんてあんのかよ。」

「キル!そんなこと言わないの!よかったわねぇ、ネルルちゃん!イルミとおでかけできて!」

「うん…。パパは?お仕事?」
テーブルには父がいなかった。
「らしいぜ?今日から1週間いないんだってさー。」

「そうなんだ。」

「パパがいないと寂しいわねぇ…あ!そうそうネルルちゃんに新しいお洋服を…」


ピルルッ‼︎

母の甲高い声が、イルミのスマートフォンの着信音で遮られた。

全員の視線が一斉にイルミは集中した。
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