第2章 ワタシ×ト×奇術師
「そういうのに興味があるんだね…ネルルちゃん❤︎」
ニコっといえば、ネルル赤く顔を染めた。
「き、きになってるだけで…。映画とか本とかでしかみたことないから…」
大体予想できていたヒソカは、もじもじと答えるネルルにニヤニヤと満足げだ。
「君の家は特殊だから、そういう訓練もされてるんだとおもったよ❤︎」
「そういう訓練…?」
「うん❤︎ 男を騙したり、誘ったりちょっと危ない仕事のこと♠︎」
「なっ…!!そんなことしたことないし、私が興味あるのはそういうのじゃない!!」
この男はいきなり何を言い出すのだ。話が喰いちがいだして飲み込まれてしまいそうになる。やっぱりヒソカは変なひとだ…。
「でも、付き合ったりデートしたり…っていうのはそういう事もする関係にあるんだよ❤︎」
「…! し、しってる…。」
「くす…。そういえば…イルミはよく女に絡まれてるなぁ。彼、寡黙だけど容姿端麗だから❤︎」
「え!?お兄ちゃんが!?」
ヒソカから思いがけない事を耳にする。
でも、兄が外で何をしているのかほとんど知らなかった。もちろん外に出るのは依頼の時くらいだが、依頼の内容も自分がサポートについて行くとき以外は、どんなものか知らされていない。
しかし、女性から絡まれるときけば、内心穏やかなものではない。
(お兄ちゃん、やっぱりモテるのか……さっきのお店でもそうだったしなぁ。)
「何か心当たりでもあるのかい?♦︎」
「…お兄ちゃんかっこいいから…やっぱり他の女の人にもそう思われるんだなって…。
ねぇ、ヒソカ。お兄ちゃんと仕事する時とかどんな感じなの?どんなお話してるの?」
「そんなに彼のことが気になるのかい?お兄さんなのに嫉妬するなんてねぇ…♠︎」
「し、嫉妬じゃないし、そんな意地悪言うならやっぱりいい…」
いじけるネルルをみたヒソカはふと、面白いことを考えついた。
「………そんなに知りたかったら、ボクのお願いを1つ聞いてくれないかい?♣︎」
「お願い?」首をかしげた。
「うん❤︎ ボクとデートしておくれよ♦︎」
「え!?デート!?」
何度自分を驚かせば気が済むのだこの男は…