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ジェラシーのその後で

第1章 カゾク×ト×ワタシ


「最近甘いの苦手になっちゃったから。
お兄ちゃんも朝から甘いものはつらいでしょ?」

「ふぅん、そうなんだ。俺は別になんでもいいけど。ま、ネルルが食べたいものでいいよ。」

意外だな、なんて言いたそうな兄を
(ちょっとは大人になりました!)と、にんまりとした目で見返した。





メイクをして髪を少し緩く巻いた。
(なんか、2人でお店でご飯食べるの久しぶりだな。)
ぼんやりと、窓の外を見つめた。
高いビルや大きな橋。出勤中だろうか、朝なのにたくさんの人と車が交差している。


そろそろ到着するようだ。


「やっぱりお前、連れだしてよかった。」
後ろからイルミの声がした。
「ん?どして??」

「そうやってたまにはお洒落するから。一応女だし、そんな感じのほうが華やかでいいんじゃない。」

「!?////な、なに…恥ずかしいからやめてよ…。」

不意に思ってもみないことを言われ背筋がピンと伸びた。

「ほんとのことだけど。いつも気づいたら寝巻きだし。」

「なっ…いつもじゃないもんっ!」

「いつもみたいなもんだよ。
ほら、行くよ。」



普段から、あまり物事の良い悪いを口に出したりしない兄が、珍しい…。
しかもそれが自分自身に対して思っていることなのかと思えば心が熱くなってくる。
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