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ジェラシーのその後で

第1章 カゾク×ト×ワタシ


「朝食はついてからでいいよね。1時間くらいで着くし。」


時刻はまだ、午前7時を回った頃。
ずいぶん早く出てきたんだなぁ…と思った。

「うん!大丈夫だよ。お兄ちゃんはお腹空いてないの?」

「うん。予定は昼からだから、朝食に行きたい店とかあるなら調べておいて。場所はいつものヨークシン。」

「わぁ!いいのっ?すぐに調べまーす!」
スマートフォンをバッグから取り出し早速画面と睨めっこだ。

さすが都会のヨークシン。
流行りのカフェやら、有名なパンケーキ店。
コーヒーが売りの店が何店舗もある。

どのお店にしようかとメニューを見ながら、
同じくスマートフォンの画面を見ているイルミに、視線は画面に落とたまま話しかけた。

「それにしても、ずいぶん早い出発だよね?何時間前行動なの?」

「最近、お前ずっと家にいたからたまには連れ出そうと思ってね。
行かないって言っても、今日は引っ張り出すつもりだった。」 

「そうなの!?それは……喜んでいい?お兄ちゃん私のこと引きこもりって思ってるでしょ…」

「思ってる。ミルキよりはマシだけどね。」

「マシって…あんなに丸くないしネットばっかりみてないもん!」

「わかったから、早く行きたい店決めて。降りたらその足で行くから。」

「お兄ちゃんたまに私の話ながすんだから…。
あ!!ここはっ?」

イルミに小馬鹿にされながらも画面をスクロールしていたネルルは、スマートフォンを差し出す。
画面を眺めたイルミは

「…こんなのでいいの?」
と、きょとん とした顔をする。
ネルルのことだから、朝から甘いパンケーキとかスイーツとかの店を選ぶと思っていたのに、
意外にもサンドウィッチと紅茶がメインの店だった。
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