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ジェラシーのその後で

第1章 カゾク×ト×ワタシ



「うん。 なに?やっぱり会いたい?」

「会いたくはないけど…お兄ちゃんと一緒にいたい………すぐ帰ってくる?」

「多分夜にはね。一緒に来るかい? 来るだけ来て、どこかのホテルのラウンジとかで待ってるといいよ。」

「え、いいの? ヒソカとは会いたくないけど…」

「それ2回目。来るなら用意して。10分後に出る。」

「はや!?」
ネルルは慌てて自室の洗面所へ向かい洗顔を終わらせる。メイクやヘアセットは飛行船の中でもできるな…と考えながら、紺色のワンピースとビジューのついたパンプスを選ぶ。
念のため、お化粧直しのためのコスメもバッグへ詰め込む。お気に入りの香水も。

「お兄ちゃーん!できたよー!はやかったでしょ?」
「ん、ネルルにしては最速だった。」

「でしょ?パパに出かけるって言ったほうがいい?」

「俺がさっき連絡したから大丈夫。でも、必ず俺の言うことを守れって言ってたよ。」

「パパいっつもそれ言うね。守ってるのに〜」
ぶーぶーと文句を言いながら敷地内の飛行船へ向かう。

「迷子になるからね。で、またいつもの同じ匂いする」

「気をつけます…。うん!誕生日にお兄ちゃんにもらったやつ、お気に入りなの!」
「ふぅん。よかったね。」
無機質に言いながら飛行船へ乗り込み、街へ出発する。
行き先は聞いてなかった。どこかはわからないが多分いつものヨークシン…とかなんとかいうとこだろう。
あの街は仕事で2回ほど行ったから、迷子にはならないな!と、呑気に外を眺めた。
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