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爆豪くんに寝取られた【R18】

第1章 爆豪くんがちょっと苦手。




お風呂から上がったあと、自分の食事を軽く用意して、共同フロアのテレビを見ながら、轟くんの帰りを待った。

お風呂等で入れ代わり立ち代わりのクラスメイト達は、映るバラエティー番組を観て楽しんでいるけれど、そんな気にもなれなくて少ししんどい。

気付かないうちにため息は増えて、近くにいた上鳴くんが、心配そうに口を開いた。


「観月、大丈夫か?」

「……うん。おなかはすいたけどね」

「轟も少しくらい早く帰ってきてくれてもいいのによー」

「……まぁ、頑張ってるんだし」


轟くん以外にも、トレーニングに出ているクラスメイトはいる。

訓練施設は頻繁に借りられる場所でもないから、借りられたその日に頑張りたい気持ちも分かる。

私だってそういう時は、ギリギリまでトレーニングに励むもの。


言ってしまえば、私が取り付けた約束だし、破ってもそんなに問題は無い気もする。

朝から晩まで同じ環境で過ごすわけだから、また明日の約束だって出来るわけだ。


「待ちたい。って思っちゃうんだよね」

「そんなもんかぁ」

「そんなもんだよ」


俺も彼女が出来たら分かるかな。
と上鳴くんが笑ったのに、曖昧に微笑み返す。

そして上鳴くんが何かを言いかけた時、寮のドアが開いて、轟くんが帰ってきた。


「あ! おかえり。轟くん」

「あぁ。ただいま」

「夕飯何にする? 私準備しておくから、部屋に荷物置いてきなよ」

「悪ぃ、助かる。……蕎麦、頼んでもいいか?」

「うん。温かくないものだよね」

「あぁ。……なぁ、シャワー浴びてきてもいいか?」

「おい、退けやクソが」


轟くんに返事をしようとしたその時、轟くんの後ろから、爆豪くんが現れる。

私と轟くんが入口付近で話し込んでしまったから、爆豪くんは苛立ったのだ。


「ご、ごめん爆豪くん。……じゃあ轟くん、後でね」

「分かった」


爆豪くんから逃げるようにして、私はキッチンへと向かう。

轟くんともう少し話したかったけれど、夕飯を一緒に食べられるんだし。


気持ちを切り替え、食材を取り出したその時、何故か爆豪くんが私の背後に立っていた。
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