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爆豪くんに寝取られた【R18】

第3章 爆豪くんと初デート(?)



そんなモヤモヤも、激辛料理店にやってきたら吹き飛んでしまった。

というのも、メニューに表示された写真のどれもこれもが、とんでもなく辛そうなのだ。


「わっ、これめちゃくちゃ美味しそう! ……あ、でもこっちもいいな……」

「好きなのを頼めばいいじゃねーか」

「どれも好きなんだよね……爆豪くんは? 決まったの?」

「四川麻婆」

「そ、そっか」


最後まで言い切ることも無く返ってきた言葉に、私はリアクションに困ってしまう。

ということは爆豪くん、私が決めるのをずっと待ってるって事だよね。

それならそれ以上待たせないように、急いで選ばなきゃと思うけれど、そんな思考が生まれると、余計に迷ってしまうもの。


どうしよう。

私も四川麻婆気になってたんだけど。

爆豪くんに「一口ちょうだい」なんて言える気がしないし、かと言って同じものを頼むのは違う気がする。

爆豪くん、そういうのあんまり好きじゃないと思うし。

でも、


「おい」

「ひゃい!」


ついに痺れを切らしたのかな。

ビビりながらもメニューから顔を上げ、爆豪くんの表情を覗き見る。


「何で迷ってんだよ」

「え、えーっと……四川麻婆と、坦々麺かな……」


とりあえず爆豪くんは、怒っているわけではないらしい。

真面目な顔つきで言われた質問に、私も真面目に返事をすれば、爆豪くんは静かになって、考えるように手を顔に当てた。


「なら」

「ん?」

「一口やるよ」

「……え」

「シェアして食えばいいじゃねーか」

「…………あ、ありがとう」


それなら坦々麺で。
と、私がオーダーを決めて、爆豪くんが店員さんを呼び注文をする。


結構爆豪くんって、関わってみたらイメージと違うんだよな。

そう思ったその瞬間、爆豪くんの笑顔を思い出してしまって、私は撃沈する羽目になった。
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