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爆豪くんに寝取られた【R18】

第3章 爆豪くんと初デート(?)



「……っ」


どうしたの、という聞き方は意地悪すぎたのか。

爆豪くんは言葉に詰まったらしく、ふい、と目をそらす。


けれど私から、譲ってくれるの? と聞くのも、一緒に行きたいなんて言うのも変な話だと思う。

これでも一応、轟くんの彼女だし。


気まずい沈黙が私たちの間に流れ、悩んだ挙句、私はスルーに決めた。

そして引きつった笑顔を浮かべながら後ずさりし、部屋のドアノブに手をかける。


「……じゃあ私はこれで____」

「流石にそれはねぇだろ」

「…………ですよ、っ!?」


強引がすぎたな。と苦笑いを零す私の腕を、爆豪くんはがっちりと掴む。

そして私を逃がすまいと、爆豪くんの空いた手が、爆豪くんとドアとの間に私を閉じこめた。


まるで、壁ドンされているみたいだ。

顔を向かい合わせているわけじゃないから、爆豪くんが一体どういうつもりなのかも分からない。

けれど、突然の事に驚き、赤らめてしまった私の顔を見られることがないのはまだ良かった。

って、そんなこと考えている場合でもなくって。


「バカにしとんのか」


爆豪くんの囁き声が、私の耳をくすぐる。


「しっ……てないよ、何も言わなかったのは爆豪くんの方じゃん」

「察しろや」

「むり、無理です」


誘われていると察していたとしても、爆豪くんが私を誘う意味が分からないんだもん。

ただ、ペアで発表することになったってだけ。

それだけの関係に、意味などないはず。

察したところで、何も変わらないだろうし、変わって欲しくない。
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