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爆豪くんに寝取られた【R18】

第3章 爆豪くんと初デート(?)



数日後。


「あれ、観月出かけるのか?」

「っ! うん、ちょっと用事があって」


まだ朝も早い時間。
辺りに人がいないのを確認して、寮を出ていこうとしたその時の事。

ちょうど、エレベーターの方から切島くんが降りてきて、こっそり出かけようとした所をバッチリ見られてしまった。


「どこ行くんだ?」

「か、買い物!」

「こんな早い時間にか?」

「うん! どうしても、欲しいものがあって」


早めにいかなきゃダメなのだとでっち上げた嘘をつくと、切島くんは割と興味なさげに、「ふーん」と呟く。


「なーんか爆豪もさ、朝っぱらから出ていったみてぇなんだよな。珍しくうるさかったから、俺起きちまって」

「そ、そうなんだ……」

「って、急ぎなんだよな。わり、呼び止めて」

「ううん。大丈夫だよ」


じゃあね。と切島くんに手を振って、逃げるように寮を出ていく。

そっか。
爆豪くんはもう寮を出たんだな。

ということは、私も急がなきゃ。


____


私が朝から寮を出た理由。

それは、先日爆豪くんの部屋で、発表に向けた準備をしていた時にあった。


一区切りつき、そそくさと部屋を後にしようとした時、爆豪くんに「ちょっと待て」と呼び止められたのだ。


「どうかした?」

「…………これ」


眉間に皺を寄せた爆豪くんが取り出したのは、二枚のチケット。

そのチケットには、最近、隣街に出来た、激辛料理のお店の名前が書かれていた。


「これ……が、どうしたの?」


すごく羨ましいと思う気持ちをグッとこらえて、爆豪くんに尋ねてみる。


爆豪くんと私が激辛好きなのは、クラスの中でも有名な話。

私は爆豪くんが苦手だから、二人でその話をした事がある訳ではないけれど、きっと爆豪くんの耳にも入っていたのだろう。

しかし気になるのは、爆豪くんがそのチケットを、どうして私に見せてきたのかという事だ。


まさか譲ってくれるとか?

それとも、一緒に行こうとか?


どっちにしろ、身構えずには居られなかった。
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