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爆豪くんに寝取られた【R18】

第2章 爆豪くんは距離が近い。



じゃんけんで順番が決まり、廊下側、後ろの席からくじを引くことになった。

だから私より先に、轟くんの番がやってくる。


くじをひいたら、黒板にあらかじめ書かれた番号の下に、名前を記入していくスタイル。

何のくじ引きか分からないが故に騒ぐ皆とは違い、轟くんは淡々とくじを引く。

そして中身を確認したあと、チョークを持ち、3番に名前を書いていた。


轟くんのペアが決まりませんように。

そう願ったのが良かったのか、私の番がやってくるまで、轟くんのペアが決まることは無かった。

だからこそ、余計な緊張感が生まれてしまう。


「次、観月」


轟くんと一緒がいいな。

授業時間外で一緒にいられないなら、せめて、こういう場だけでもいいから____


「あ…………5番、だ」


震える手で引いたくじの番号を見て、はぁ。とため息をつく。

それから黒板を確認すると、5番を引いた人は居なかった。


まだくじを引いていない人は、爆豪くんと透ちゃんの二人。

どちらかが私のペアで、どちらかが轟くんのペアになる。


ならせめて、透ちゃんと一緒がいいな。

そう願いながら、私の次にくじを引く爆豪くんの背中を目で追った。


ある意味、自分の番よりも緊張していたかもしれない。

爆豪くんも淡々とくじを引き、中身を見てチョークを手にする。

そして爆豪くんが名前を記入したのは、私の名前の下だった。
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