第11章 難はいつもすぐ傍で寄り添う
綺麗に整った着物に気分を軽くしながら結莉乃は自身の目的地に脚を踏み入れる。
本と雑貨が並べられた橙照明の下で結莉乃は便箋を選んでいた
結莉乃
(どれも可愛い…)
悩みに悩んで結莉乃は牡丹柄と鞠柄、二種類の便箋を購入する事に決めた
結莉乃
(あ、これ…凄い綺麗)
細長い白い陶器に青い色の花柄が入った花瓶を見付けて結莉乃は脚を止める。この花瓶に花を飾ったら…そう考えるとどうしても欲しくなった。
暫く考えてから結局、購入する事に決め便箋と共に支払いを済ませ持っていた籠に入れた
屋敷に向かっている途中で明らかにガラの悪く関わったらいけない空気を漂わせている男五人組を結莉乃は見付ける。隅を静かに通り抜けようと少し早歩きで進む
男1
「お、そこの嬢ちゃん」
男2
「おお、高そうな着物きてんなぁ?」
男3
「本当だ。…それに可愛らしい顔してるじゃねぇか」
結莉乃
(私、異形にも以外にも絡まれるの!?このゲームのヒロインよりも不運引き寄せ体質!?何か引き寄せるフェロモンでも出しちゃってる!?!?)
自分が特別美人だとは思っていない結莉乃は、もしかしたらの可能性を考えて避けたのだったが簡単に声を掛けられてしまい結莉乃は内心で不満を零す。
下卑た笑みを浮かべて近付いてくる五人の間から逃げられる場所はないか結莉乃は探る
結莉乃
「すみません…私急いでるので!」
男4
「あ、おい…!」
籠を抱き締めて隙間からすり抜け結莉乃は自分が出せる全力で走り出した。男達は彼女を追い掛けてくる
男5
「待てごら!」
男1
「少しくらい良いじゃねぇか!」
どれだけ走っても男達は文句を叫びながら結莉乃を追い掛ける。息が上がり結莉乃は苦しくなってくる
結莉乃
「もー勘弁してよー!…あでっ」
「おっと…大丈夫かい?」
必死で走っていて避ける事が出来なくて膝までの長い髪を持った人物にぶつかってしまった。その人物は背中へ突然訪れた衝撃に振り返り結莉乃へ木賊色の瞳を向ける