第4章 短刀推しがすぎる一期一振 ㏌ 短刀しかいない本丸①
もちろんみんなには直接挨拶してもらったが、事情が事情だ。
まだ手探り状態のみんなは、表面的な挨拶にとどまっていた。
これではあまりにもったいない。
短刀の花園で元気いっぱいのびのび育ってきた(?)短刀たちの魅力の布教したさがハンパじゃなかった。
まずはパワポを作ろうかと思ったが、締切間際の提出書類をガリガリ書いてくれている平野に、
「主さま! 他の仕事がたまってるのに何をしようとしているんですか!?」
と結構な剣幕で怒られ(こわかった)、秋田からは、
「また僕の恥ずかしいシーン集とか作るおつもりですか!?」
とちょっと語弊のある泣きを入れられたので自重した。
それでは動画でも、と思ったがいやはや。
常日頃から短刀たちの神がかり的可愛い瞬間をカメラに納めてきた審神者としては、一期に紹介する動画選びに大変困った。
シンプルに候補が多すぎるのだ。
悩んでいたときに、すぐそばにいたお昼寝から起きたばかりの今剣と乱ちゃんに相談したところ、
「う~ん、ボクたちかわいいから選べないよね」
「どのびでおでもかわいいので、えらぶとかむりですね」
と全く参考にならないが無邪気で愛らしい回答をいただいた。
そうだよね~! とリアクションすれば「そうだよ~!」「そうですよ~!」と抱きつかれて、再び眠りこけられたのだった。
前日の遠征でまだくたびれているらしい。大成功をありがとう天使たちよ。