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目眩く一時 ~刹那の情事~

第5章 吸血鬼に甘く奪われて…(無一郎の場合)



話してる間に無一郎の屋敷に着いた

事後処理とみずきの所在だけ報せるように言ってあったからか、鎹鴉が先に屋敷にいた

無一郎は

『誰か来ても絶対入れないようにして』

とだけ鎹鴉に告げると

片手と片足で玄関を開け

雑に施錠するとみずきを抱えたまま、風呂場へ直行する

『…無一郎、まさか…い…』

「一緒に入るよ?怪我してるし、手伝うよ」

『ひ、一人で出来ます』

「ダメ、言う事聞かないと酷くするよ?」

『…分かりました』

脱衣場に入ると隊服を脱がされ、サラシも取られてしまい下着だけになると

「…着痩せする人だったんだね」

胸の谷間を指でつうっとなぞられ

『…んっ』

小さく声が漏れる

「…下も脱ごうね?」

徐に下着を掴まれ、ずり下ろされる

無一郎、やり方…!と思いつつ、無抵抗でいると

手を引かれ洗い場へ

湯気が立ち込めるそこに入るとどこからか布と石鹸を出し

「そこに座って?」

と椅子に視線を送る

『…自分で洗えます』

「まだそんな事、言ってるの?これでも色々我慢してるからね、言う事聞かないとここでまぐわうよ?」

鋭く光る浅葱色の瞳、どうやら本気らしい

『…わ、分かりましたから…』

渋々、椅子に座ると左腕以外をしっかり洗われ

いやらしい事はしてこず、至って真面目に洗われた

左腕は傷口を避けて優しく洗われ、髪まで洗ってくれた

洗い終わり、湯船に浸かる

「…ふぅ、みずき、気持ち良い?」

『はい、人に洗ってもらうの小さい時以来でしたし、湯加減も丁度良くて気持ち良いです』

柔らかな微笑みを浮かべ、疲れを癒すみずき

「…可愛い」

小さく無一郎が呟くと

『何か言いましたか?』

と聞かれ

「…別に。それよりいつまで敬語でいるの?みずきの方が年上でしょ?恋仲になったんだし、普通に話したら?」

『…いいの?』

「僕がいいって言ってるんだけど」

『分かった、無一郎。ありがと』

とびきりの笑顔を向けるみずきに

無一郎は顔を上気させ

「…傷に障るからそろそろ出るよ」

と手を引かれ、脱衣場へ連れて行かれる

清潔そうな布で丁寧に体を拭かれる

恥ずかしいが無一郎の好意を無にすると後が怖そうで大人しくしていると


少し大きめの襦袢を出してきて着せられた



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