第2章 忘れっぽい彼の忘れられない人
拭き取った布をそこら辺に適当に置いてみずきに布団を掛ける
規則正しい寝息を聞きながら、穏やかな表情の無一郎
「僕に初めてをくれてありがとう。…僕が死ぬまでみずきを大事にするから」
優しく頭を撫でながら、髪を梳く
柔らかい髪の感触を楽しみながら、一束掬い取り口付ける
まるで誓いの口付けのように
「…僕は柱だから、いつまで君を守れるか…生きられるか分からない。でも、誓うよ。僕は絶命するその時までみずきの事は忘れない。君だけを想うから」
本人が預かり知らぬ所で紡がれる約束
「はぁ、祝言挙げられる歳だったら良かったのにな」
みずきの寝顔に軽い口付けを落とす
「でも、いざとなったら既成事実作っちゃえばいいよね?」
可愛らしさの中に腹黒ーい笑顔が混じる
「早く起きてみずき。起きないと本当に既成事実、作っちゃうよ?…なんてね、お休み」
ふぁぁと欠伸を一つして、無一郎も横になる
体温が重なり一気に夢の中へ
起きたらとりあえず継子にしよう
みずきが大丈夫そうならもう一回したいなとか
無一郎が考えながら幸せそうに眠ったのを知るのはみずきが起きた後だが
今は回復の為に熟睡する
僕はみずきを忘れない、唯一無二の大事な人だから
甘い疼きと幸福感は忘れられない思い出へ…
ーー後書きーー
私の中で無一郎は天然小悪魔、割りと強引なあざと可愛い男子です。
イメージに合わなかったらすみません。
不死川さんの口調も違ってたらすみません。
あくまで私の妄想です。
処女作の義勇さんと比べるとかなり書きやすかった(安産)です。
読んだ方達の何かに刺されば幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございました!