第13章 吸血鬼に激しく奪われて…(杏寿郎の場合)
懇願する声も虚しく
さらに深く強く吸われ
みずきが完全に力が入らなくなる頃
「…実に、愛らしいな」
そう呟く杏寿郎は
目の傷、腕の傷は完全に塞がり出血はない
流石は柱、吸血鬼の中でも特に回復が早い
グッタリとするみずきをヒョイと担ぐと
近くの木を背に立たせる
まったく動けないみずきはされるがままだ
『……?あの、炎柱様…っ…きゃっ?!』
状況が把握出来ないのを良い事に
足の間に杏寿郎の太ももが割り入ると秘所をグリグリ押されてしまう
『あっ…!…ぁああっ…やぁ…んっ!』
敏感になっていた部分を強く刺激され、思わず身悶えるみずき
「随分と良さそうだな、実に昂ぶる声よな…」
未だに欲が強く、光る瞳にみずきが写る
『…ま、待って下さ…いっ…こんな…場所で…』
「案ずるな、最後まではせぬ」
ここではな、と耳元で囁かれ息を吹きかけられる
ぞくぞくっと背筋に伝う快感にまたも身悶える
すると一匹の鴉が飛んできた
[カァーッ!炎柱 煉獄杏寿郎、及ビ隠 神凪みずき!治療ノ為、今カラ蝶屋敷二向カエー!]
その指示に、なかなか返事をしない杏寿郎
そして
「すまぬが、その指示には従わぬ!今から俺と神凪は近くの宿にて身体を休める!」
事後処理は他の者に任せる、と言い残し
みずきを抱えたまま爆速で消えていった
本気の柱の早足に追い付けず
[カァーッカァーッ!助平ナ柱ダ!ドウセ乳繰リ合ウンダロー!]
と毒を吐く鴉だった
ーーー
比較的、ひらけた街の宿をとり
部屋にしけ込むと
「かなり強引な事をしてすまないな!」
あまり悪びれた様子はない杏寿郎に
『…指示を、無視してしまって…良かったのでしょうか?』
逆にみずきが申し訳なさそうな様子だ
「確かに、良くはなかったかもしれぬが…お互い、蝶屋敷まで理性が保ったか怪しいとは思わないか?」
スルリと足の付け根を撫で上げられ
みずきから甘い吐息が漏れる
『…ぁっ…炎柱様は、誰にでも…このような、事をなさるのですか…?』
切れ切れにそう放つみずきに
一瞬、キョトンとする杏寿郎
「うむ、どうやらだいぶ誤解されているようだ」