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目眩く一時 ~刹那の情事~

第10章 少ない口数が増える理由は?




みずきを抱え、急ぎ足で風呂場に行くと

温かい湯を身体にかけてやり、ある程度温まったところで

中に出した白濁を掻き出す為に指を入れると

『…んっ…っ』

目をピクピクさせながら、少し声が出るが意識はまだはっきりしないようだ

掻き出すと中から大量の白濁が流れ出てくる

その量に顔を顰めながら

「…俺は覚えたての若造か」

と自嘲気味に言った


好きだ、愛してる、大事にしたいと我慢した結果がこの様だ

正直、笑えない

もっと、気持ちを伝えていれば

常に求めてやまない事を伝えていれば

炭治郎に相談するまで悩ませる事もなかったんだろうな…

本当にすまない事をした


懺悔しながら、みずきを抱えたままゆっくりと湯に浸かる

後ろから掻き抱き、顔をみずきの肩に埋めながら

「……愛している、俺の人生でお前だけだ」

そう呟くとみずきの身体がピクリと反応した

義勇が顔を上げると

みずきと目が合う

『…義勇さん…今の、本当?』

「……当たり前だ。俺は今までも、これから先もみずき以外、考えられない」

…正直、驚いていた

普段、冷静で口数が少ない義勇さんがこんなに熱く想ってくれていて

あんなに責められたのも、求められたのも初めて


『私もです。今までも、これからも義勇さんだけを…愛してます』


どちらからともなく、口吸いをする

甘いそれにじんわりと心が満たされるようだ

口の中を舐めまわされ、媚声が口端から漏れ

義勇がまた暴走する前に唇を離すと

名残惜しむように銀糸が伸びる


『…はぁ…義勇さん、もう疑っちゃ嫌、です』

「あぁ、すまなかった。…だが、今度からめかし込むのは俺と出かける時だけだ。男と二人きりも、駄目だ」

抱く腕にぎゅっと力を込めて言う義勇に

『ふふふ、分かりました。義勇さんがこんなに嫉妬深いなんて知らなかったです』

義勇が1番好きな可愛い笑顔をするみずきを眺め、気持ちが一気に晴れた

この笑顔は俺だけに向けてほしい

こんな可愛い表情を向けられたら、男は皆ひとたまりもない




……やはり炭治郎には、釘を刺すべきだな

炭治郎、俺がお前の気持ちに気付いてないと思わない事だな?

みずきに気取られないように黒い顔をする義勇だった


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